2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト乳幼児四足歩行における歩容の個体発達に関する縦断的研究-最長7歳を目指して-
Project/Area Number |
15500418
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
安倍 希美 北里大学, 一般教育部, 助教授 (50222667)
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Keywords | 乳児 / 幼児 / 四足歩行 / 四つ這い / 這う / 歩容 / 発達 / 縦断研究 |
Research Abstract |
乳幼児の四足歩行をDVカメラにて縦断的に記録し,その歩容の個体発達過程をHildebrand(1966)の歩容グラフ上に記述した。撮影の頻度は,今年度の対象は全て二足歩行に移行したため年2〜5回程度を理想とした。前年度からの対象9名のうち継続観察できたのは7名であった。 以下結果で,現在3歳未満の2児は少し詳しく述べる。2歳から6歳までの速さはmoderateで共通。 1.男児Aの事例。49週から52週までTrot-slow(walk),二足歩行開始直後の53週から1歳2月までTrotでSlowからmoderateの範囲,1歳3月から1歳9月までLS(diag.cpts.)でslowからmoderateの範囲,2歳3月から2歳8月までTrot-moderate。 2.女児Bの事例。43週から55週までTrot-slow,二足歩行開始の1歳1月から1歳3月までTrot-moderate,1歳5月から1歳9月までLS(diag.cpts.)-slowであった。2歳0月から2歳6月までLS(diag.cpts.)-moderate。 3.女児Cの事例。前回3歳4月でLS(diag.cpts.)で,今回も3歳6月,3歳9月,4歳0月で同様で,LS(single foot)に近い方向であった。 4.女児Dの事例。前回3歳3月と3歳10月でTrot,今回4歳0月と4歳10月でLS(diag.cpts.)であった。 5.男児Eの事例。前回4歳9月と5歳6月でLS(diag.cpts.),今回5歳9月で同様,6歳0月ではLS(single foot)であった。 6.女児Fの事例。前回4歳11月と5歳3月でTrot,今回5歳7月と6歳1月で僅かでは有るが全体を通じて初めてDS(diag.cpts.)の歩容が見受けられた。しかしその方向へ顕著には向かわず,6歳6月でTrotに戻った。 7.男児Gの事例。前回5歳4月と6歳0月でLS(single foot)であった。今回6歳9月でも同様であったが,速さが僅かでは有るが全体を通じて初めてfastに至る場合も見受けられた。 発達に伴い,大きくLS(diag.cpts.)とTrotに向かう2パターンが示唆され,更に6歳以降は,LS(single foot)やDS(diag.cpts.)に迄向かう,その2パターンがより強調され,それ迄とは異なる歩容を生じる能力を有する可能性が示唆された。
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