2003 Fiscal Year Annual Research Report
健康・スポーツ系NPO法人の社会的・財政的支援策の構築と雇用創出事業に関する研究
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15500440
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
水上 博司 三重大学, 教育学部, 助教授 (90242924)
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Keywords | スポーツNPO / 雇用創出 / ネットワーク |
Research Abstract |
健康・スポーツ系NPO法人は,平成16年3月現在,全国で申請中も含めると1516団体である。本年度の研究課題は「健康・スポーツ系NPO法人の類型化」であった。それはこれまでおこなってきた研究における類型化である「実践型」「事業型」「支援型」の三類型(平成13年度から平成14年度の奨励研究(A)の成果)からさらに細かく類型化する作業をアンケート調査によって分析・考案しておくことであった。ところが,この1500団体が申請・認証した時点における定款の目的を分析すると,それぞれの団体の活動内容が複雑多様化していることがわかる。先に示した類型化の基準の見直しに迫られた。そこで本年度は研究目的を修正して,拙速な細かな類型化を試みることを避けた。この目的よりも1500団体に対する雇用創出の期待をわが国の代表的な体育・スポーツの統括団体や助成団体は,どのような将来展望をもっているのかについて,詳細なヒヤリングを行うこととした。その上で,平成16年度の研究課題である「雇用メカニズムの解明と雇用形態の類型化」について,特定の団体からインセンティブにヒヤリング調査することとした。平成15年度のヒヤリングから判明したことは,(1)健康・スポーツ系NPO法人の雇用確保には,totoスポーツ振興くじ助成などの助成金に期待が大きいこと。(2)地方自治体,とくに教育委員会のスポーツ担当部局の硬直性の改善と各種制度改善の必要性が強いこと。(3)雇用創出の基盤として若年世代における教育機関(大学や専門学校)との協働によるインターンシップ制度の試験的取り組み。(4)健康・スポーツ系NPO法人同士の情報交換や勉強会の場を各地に創出することの4つが主な内容であった。なお,ヒヤリングで得られた内容は,「スポーツNPO活動推進ネットワーク構想」という提言報告として,第3回スポーツNPOサミット東京(平成15年10月25日)のセッションにおいて発表した。
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Research Products
(1 results)