2003 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の転倒予防に向けた姿勢保持能力の向上プログラムに関する長期的・実証的研究
Project/Area Number |
15500480
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 修一 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70152303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 義弘 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90216664)
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Keywords | 高齢者 / 立位姿勢保持能力 / 加速度外乱 / 身体トレーニング |
Research Abstract |
本年度は、高齢者(トレーニング群、対照群)を対象に、トレーニング開始から18ヶ月後のトレーニング群と対照群の加速度外乱に対する足圧中心動揺、身体各関節の変動及び下肢筋の筋電図応答、並びに感覚・運動機能、起立・歩行能力の測定及び転倒に関する調査を行い、両群の変化量について比較検討を行う。本研究は、65歳以上の高齢者20名(トレーニング群10名、対照群10名)を対象にした。被験者は、1)ウエイトベルトを腰に締めての爪先立ち・踵立ち運動、2)足関節と股関節のストレッチ運動、3)バランスボードを用いたバランス運動、4)「ウエイトベルトを締めたまま椅子から起立し、5m歩き、また椅子に座る」運動を、トレーニングとして実施した。本研究では、フォースプレートを支持台ごと水平移動・停止させることのできる移動台を用い、被験者に瞬間的な前後方向の加速度外乱を与えた。その際の足圧中心動揺、足関節・膝関節・股関節角度並びに下肢筋の筋電図測定を行った。感覚機能の測定として、視覚、前庭感覚、体性感覚の検査を行う。また運動機能の測定として、筋力、関節可動域、反応時間及び静的バランス能力の測定を行った。さらに、起立・歩行能力の測定として、椅子からの立ち上がり時間、普通及び急ぎ歩行時の歩行速度、歩幅、歩調を測定・分析した。 現在、これらのデータを分析中であるが、普通及び急ぎ歩行時の歩行速度、歩幅、歩調については、以下のような結果が得られた。 1)トレーニング群の普通及び急ぎ歩行時の歩行速度、歩幅は有意に増加したが、対照群では有意に減少した。 2)トレーニング群、対照群ともに、普通及び急ぎ歩行時の歩調には変化がみられなかった。
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