2005 Fiscal Year Annual Research Report
青年期における最大骨量を高めるための健康教育の方策と効果
Project/Area Number |
15500488
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
西田 弘之 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (80082999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲野 嘉映 名古屋文理大学, 健康生活学部, 助教授 (90220855)
杉浦 春雄 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (40187646)
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Keywords | 青年期 / 骨量 / 健康教育 / プリント資料 / 講義形式 / 骨量増加率 / 運動量 / Ca摂取量 |
Research Abstract |
本研究は、最大骨量を獲得する大切な時期にあたる高校生を対象として、1年時から3年時(3カ年間)までの骨密度の推移と、それを規程する要因を明らかにし、各測定年次の結果に基づき健康教育を実施する中で、より高い骨量獲得の方策を明らかにすることを目的としている。 本年度は、男女とも対象者の半数には骨量の測定結果のみを知らせ(対照群)、残りの半数には、結果と同時に映像などを用いた講義形式の健康教育を施し(教育群)、1年後の両群の骨量変化や生活習慣などを比較検討した。 <結果の要約> (1)講義形式による健康教育後1年間の骨量の増加率は、教育群は男子4.08%、女子4.28%で、対照群の男子2.65%、女子0.67%に比べ、男女とも増加率は高く教育効果が認められた。 (2)骨粗鬆症に関する知識や意識などの自己評価得点は、教育群で知識があるとする者が多くみられた。また、教育群では、男子27.8%、女子40.7%の者が骨を丈夫にするための努力をしており、対照群の男子13.9%、女子19.2%に比べ多かった。 (3)教育群は、高齢期の骨粗鬆症に不安があると回答した者の割合が、対照群より少なく、骨粗鬆症の予防や健康的な骨発育に関する知識を理解させることは不安解消に役立つものと思われた。 (4)昨年度に実施した、パンフレットによる健康教育より、講義形式による健康教育の方がより高い教育効果が得られることが認められた。 以上の結果から、骨粗鬆症に対して、比較的危機感が少ないと思われる高校生においても、運動・栄養を中心とした骨発育に重要な事柄について、特に、講義形式の健康教育の実施は、骨量の増加や骨に関する知識を深めると同時に、その後のライフスタイル改善にも大きく貢献すると考えられた。
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Research Products
(2 results)