2004 Fiscal Year Annual Research Report
若年男女の健康管理における行動変容支援効果の検討-骨の健康管理支援を中心に-
Project/Area Number |
15500492
|
Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
塚原 典子 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教授 (00257073)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 トシ子 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助教授 (40339958)
川中 健太郎 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (80339960)
佐野 明子 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 助手 (30339965)
|
Keywords | 健康管理 / 踵骨骨量 / 超音波法骨量測定装置 / 行動変容 / 若年男女 |
Research Abstract |
わが国の21世紀の健康管理体制の一環として「健康日本21」が推進されつつあるが、その特徴は、生活習慣病の1次予防および高齢期のQOLの向上をめざし、健康寿命の延伸を図ることを目的としていることである。近年、とくに若年者の生活習慣は、男女ともに大きく変化してきており、生活リズムや食生活の乱れが心身の健康に弊害をもたらすことが危惧される。とくに将来、医療に関わる専門職に従事する者を養成する機関においては、若年者自らの健康管理および医療に関わる専門家としての社会的ニーズに応えるべく教育指導することは、第一義的かつ急務の重点事項である。そこで、昨年度に引き続き、若年者の健康管理の1つとして超音波骨量測定、栄養アセスメントおよび保健指導(栄養指導、生活指導等)の経時的観察(1年間)を行い、若年者の行動変容支援効果を骨の健康管理の側面から検討した。対象は、H15・16年ともに右踵骨超音波骨量測定(アロカ社 AOS-100),健康状態・食生活アンケート調査等を実施した男子12名,女子119名(2年7,41名;3年2,45名;4年3,33名)。1年後の変化を中心に以下に結果を示す。(1)身体状況:男女ともに身長・体重・BMIに有意な変化は見られなかった。(2)骨量:男女ともに同年代の平均値と同程度の値を示し、女子のみ1年後有意に低値を示した。(3)食生活状況等:女子のみ食生活に対する両年の意識について4群(高高群,低高群,高低群,低低群)に分け1年間の骨量およびカルシウムを多く含む食品摂取頻度(Ca スコア)との関連性を検討した結果、両年ともに意識の高かった高高群は意識の低かった低低群に比べ、骨量において有意差は示されなかったものの骨量は高値を示し、Caスコアは有意に高値を示した。食に対する意識の高い者はCa摂取頻度も高かったが、1年間で骨量の増加にまでは至らなかった。これらの結果より、今後は積極的に介入し、健康増進支援のための指導を行っていくことが急務かつ重要だと考えられた。
|