2003 Fiscal Year Annual Research Report
子供靴選択時の意識と機能性に関する認識-日本とドイツの消費者および教育者の比較-
Project/Area Number |
15500524
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 眞由美 金城学院大学, 生活環境学部, 助教授 (30269691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 澄子 松坂大学, 短期大学部・生活科学科, 教授 (90071141)
平林 由果 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (70174688)
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Keywords | 子供靴 / 機能性 / ドイツ / 日本 / 意識 |
Research Abstract |
(1)「親たちの子供靴選びに対する意識」を探ることを目的とし、子供靴の機能性への認識の程度、成長と経済性から見た子供靴購入の現状、子供靴のサイズ適合性、足に関するトラブルの実態等について、まず日本国内におけるアンケート調査を実施した。調査地域は群馬県から福岡県におよぶ幼稚園18園、保育園5園に協力を得、計3,829名の保護者対象に実施し、2,812名から回答を得た。回収率は約70%であり、保護者の子供靴に対する関心の高さが伺えた。データは現在集計解析中である。また、平成16年度に実施予定のドイツでのアンケート調査に向けて、フランクフルト・デュッセルドルフ・フライブルク・ミュンヘン・ベルリンの現地校および園への視察、およびドイツ国内の子供靴メーカーや流通小売事情の事前調査に赴いた。その結果、幼少期の子供靴選びのシステムが確立されている点は日本とは異なったが、小学生以上のヒップホップ系フアッションの流行が、子供靴の選び方や履き方にも影響しており、子どもの足の健康に悪影響を及ぼしている可能性があるのではないか懸念された。この点は日本とも共通した問題点であり、今後さらに検討を行っていく予定である。 (2)「教育者の目から見た子供靴の現状」を探ることを目的とし、教育者自身の足と靴に関する知識と意識、教育の中での具体的な取り組みについてのアンケート調査実施準備を行った。この事前調査として、前述のアンケート実施ドイツ現地校および園に赴き、現場の教諭および保育士にドイツでの足と靴に関する教育や教育者自身の意識について聞き取り調査を行った。その結果、ドイツでは子どもの足の機能性を考えた靴選びの文化が根付いているが、昨今の世界的な簡易便利を良しとする風潮に流され、学校や保育の現場でも、簡易便利な靴選びやスポーツブランドが幅を利かせる靴選びが主流になりつつあり、問題視されていることが明らかになった。
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