2004 Fiscal Year Annual Research Report
子供靴選択時の意識と機能性に関する認識-日本とドイツの消費者および教育者の比較-
Project/Area Number |
15500524
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
片瀬 眞由美 金城学院大学, 生活環境学部, 助教授 (30269691)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 由果 金城学院大学, 生活環境学部, 教授 (70174688)
渡辺 澄子 松阪大学短期大学部, 生活科学科, 教授 (90071141)
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Keywords | 子供靴 / 機能性 / ドイツ / 日本 / 意識 / 消費者行動 / 足の症状 |
Research Abstract |
(1)「親たちの子供靴選びに対する意識」を探ることを目的とし、ドイツ3地域の計3小学校の保護者338名を対象に調査を実施した。その結果、普段履く靴のタイプは紐靴がほとんどで、留め具のない靴はほとんど履かれていない。靴購入時の重視点はフィット性と子供の足の健康であり、シューフィッターなどのいる靴専門店で足のサイズを測って購入している。普段の靴一足の平均購入価格は6570円であり、わが国の平均価格よりかなり高い。靴購入時の不満では価格の高さと答えている者が多いが、中古靴を履かせる者はほとんどいない。子供の足の健康には非常に関心があると答えており、足のトラブル症状に対しては、専門家のいる靴店で靴を選ぶ、病院で受診していると答えていた。子供が最初に履いた靴を6割近くの者が大事に残しているのも靴文化の違いであろう。以上のように、ドイツにおける子供靴選択の実態から、日本とは異なる状況を明らかにすることができた。 (2)「教育者の目から見た子供靴の現状」を探ることを目的とし、愛知県下の公立保育園25園に勤務する保育士138名を対象とした調査を行った。その結果、園児の足の健康について、保育士の2割が非常に気になると答え、やや気になるを合わせると9割近くが気になると答えていた。園児の足の症状では靴ずれ、偏平足などを指摘しているが、それらが靴に原因があると考えているのは靴ずれのみで、他の症状はあまり靴に原因があるとは考えていない。幼児に適した靴のタイプを、留め具のない靴とした者が34%もあった。幼児の靴と足の関係あるいは靴の履き方について、これまでに教わったことがあるという者が83%であったが、これもマスコミ等の情報でというあいまいな知識であり、足の健康と靴の関係を正しくとらえた者とは思われなかった。以上のように、保育現場における日本の子供靴の新たな問題点と今後の課題を把握することができた。
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