2003 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者用食品に適した二相分散混合ゲルのレオロジー特性の解明
Project/Area Number |
15500556
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
藤井 恵子 日本女子大学, 家政学部, 講師 (20186480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 智幸 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 助教授 (40228953)
高橋 雅江 日本女子大学, 理学部, 教授 (30060677)
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Keywords | 寒天 / ゼラチン / 相分離 / 物性 / 破断応力 / ゲル / 応力-歪曲線 |
Research Abstract |
1.目的 非相溶性素材からなる複合材料の物性は相分離を起こし様々な海島構造を形成するため、その物性は、組成のみならず相分離構造にも依存することが知られている。本研究では、調製条件を変えることによって同一組成であっても相分離構造の異なる混合ゲルを調製し、その物性と二相分散構造との関連を明らかにするとともに、高齢者が咀嚼・嚥下しやすいゲル食品を創製することを目的とした。 2.方法と結果 寒天濃度を0.7%に設定し、これと破断応力が等しくなるようにゼラチン濃度を選んだ結果4.5%とした。両試料を別々に加熱・溶解させ、60℃で混合後冷却し、40℃にて1時間撹拝しながら保持して、5℃まで冷却しゲル化させた。寒天:ゼラチンは1:3、1:1、3:1の割合で混合した。保持温度を35℃、30℃、20℃と変化させることにより、相分離構造を変化させた。また5℃、20℃、37℃の温度条件で物性測定を行った。寒天の混合割合が増加するに従い、また保持温度が低くなるに従い、破断応力、破断エネルギーは低下し、透過率も低下していることから相分離が顕著になっていることが示された。ゼラチン単独ゲルの応力-歪曲線はBST式が成立していたが、混合ゲルについては、歪が大きくなると途中からBST式から外れ、シグモイド型の破断挙動を示しそして破断することがわかった。BST式が当てはまらなかった混合ゲルの破断カーブは、σ=1-exp(-k・ε^n)で表すことができた(k:かたさ、n:非線形性パラメーター、ε:ひずみ、σ:応力を表す)。非線形性パラメーターnと破断応力を用いて混合ゲルのテクスチャーマップを作成することを試み官能検査の結果と比較したところ、非線形性パラメーターnは、なめらかさ、もろさ、粘りの各項目と強い関連性が見られることが示された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] T.Mitsumata, Y.Suemitsu, K.Fujii, T.Fujii, T.Taniguchi, K.Koyama: "pH-response of Chitosan, k-carrageenan, Carboxymethyl Cellulose Sodium Salt Complex Hydrogels"Polymer. 44. 7103-7111 (2003)