2006 Fiscal Year Annual Research Report
理科教師の専門的力量の向上を目指した教師教育の改善に関する研究
Project/Area Number |
15500592
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山崎 敬人 広島大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (40284145)
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Keywords | 理科教師 / 専門的力量 / 教師教育 / 理科授業 / 理科授業観 / 教員養成 |
Research Abstract |
本研究は、現職教師及び教員養成系学部に在学中の教師志望学生が保持する,理科授業に関する知識・思考・信念の実態を明らかにするとともに,教員養成カリキュラムや現職教師を対象とした研修が,理科授崇に関する彼うの知識・思考・信念の形成・変容に与える影響について考察し、理科教師の専門的力量の向上を目指した教師教育の改善のための示唆を得ることを目的として実施した。 本年度は4力年計画の最終年度であり,教師志望学生の理科授業の構想と実践にかかわる知識・思考・信念等た関する調査結果を分析し,彼らの理科授業観や理科教師観等の実態と変容について考察した。また、現職教師を対象とした,理科教育に関する研修の内容や方法弱理科授業の構想や実践にかかわる知識・思考・信念等に関するインタビュー調査,及び理科授業実践の観察等に基づく4年間の調査結果を分析し,理科教師の力量形成に関する初任期の実態と課題について考察した。 その結果,教師志望学生については,理科の指導法に関する授業を受講する以前から彼らなりの理科授業観や理科教師観を保持している者がいる一方で,受講した授業を通しそ新たな視点や考えを獲得し,理科授業観や理科教師観を変容させていく学生も認められた。ただし,同じ授業を受講した場合でも,そあ変容には学生による多様性が認められた。また,初心期の教師の裡科授業の力量形成については,小学校教師と中学校教師の両者に共通する実態や課題とともに,学校種による特徴や,個々の教師固有の理科授業観等に関連レた課題も見出された。しかし,これらの課題の解決に対して,教員養成カリキュラムやフォーマルな初任者研修が十分に貢献しているとは言えなかった。 今後の検討課題として,教師のライフステージ全体を見通した力量形成の実態と課題の解明と,それを踏まえた教員養成カリキュラムと現職研修の内容・方法の改善が指摘された。
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