2003 Fiscal Year Annual Research Report
幼児の自然体験プログラムの開発と普及に関する実践的研究
Project/Area Number |
15500601
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Research Institution | Kinki Health Welfare University |
Principal Investigator |
井上 美智子 近畿福祉大学, 社会福祉学部, 助教授 (80269919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
無籐 隆 お茶の水女子大学, 生活科学部, 教授 (40111562)
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Keywords | 幼児 / 自然体験 / プログラム / 幼稚園 / 保育所 |
Research Abstract |
本年度は、3月に東京都及び兵庫県の幼稚園及び保育所(公私)の1600園対象に今年度の保育にどの程度自然体験が導入されたかについての質問紙調査を実施した。今年度の内容を調査対象としたため、3月15日に発送し、現在回収中である。分析は次年度の5月以降に実施する予定である。 もう一つは、民間の環境教育実践施設キープ自然学校で今年度実施された「やまのようちえん」のプログラムに参加し、幼児向けプログラムの実施記録を取ると同時に、参加した幼児の発話を録音記録した。プログラムの実施は11月、2月、3月の3回で、それぞれ1泊2日の期間で行われ、プログラム自体はそれぞれ期間内に1日目の午後・夜、2日目の午前の3回に分けて実施された。各回とも10名を超える幼児が参加した。初対面である子どもがほとんどで、また、年齢も3歳児から6歳児までと幅があり、また、保護者とは離れて子どもと実践者だけという実施ではあったが、どの子どもも抵抗なくプログラムに参加していった。本年度は、3回のプログラムを含む実施が3回、計9回のプログラムを実施したが、どれも季節に応じた異なる内容となった。3回目の終了後に今年度のプログラムについてのコンファレンスを実施し、9回行われた内容についての問題点が検討された。そこであがったことは、(1)自然の中で遊ぶだけでいいのか・目的を持って意図された体験ができるような工夫が必要なのか、(2)ある程度年齢幅・経験幅のある幼児が対象であるので、自然体験するエリアの大きさをどう設定するのか、(3)子どもの主体性に応じた内容とインタープリターの関与のバランスをどう考えるのかという点だった。次年度は、同様のプログラムを5回、2泊3日のプログラムを2回の計7回実施する予定である。上記の検討課題をプログラムに導入し、評価できるようにすることになった。また、どのような保護者が子どもを参加させているのかも次年度はアンケートを実施して、保護者の実態も探る予定である。
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