2005 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニカティブ・アプローチに基づく日本語自由対話訓練システムの構築
Project/Area Number |
15500618
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小西 達裕 静岡大学, 情報学部, 助教授 (30234800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 幸宏 静岡大学, 情報学部, 教授 (20193526)
近藤 真 静岡大学, 情報学部, 助教授 (30225627)
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Keywords | 日本語教育 / 対話システム / コミュニカティブアプローチ / Focus on Form / 誤り検出 / 教育戦略 / 対話訓練システム |
Research Abstract |
(1)誤文に対する意味解釈能力・誤り検出能力の検証 平成16年度までに行った「入力文意味解釈機構の整備、改善」の成果を踏まえ、現行システムがどの程度の意味解釈能力と誤り検出能力を実現しているか評価した。「ホテル検索予約対話」を含む他のいくつかのタスクに対して、日本語誤用例文辞典などの資料を参考として日本語学習者が犯しやすい誤りを含むモデル対話を作成し、意味解釈・誤り検出の成功事例・失敗事例を収集した。 (2)教育戦略の設計と実装 平成16年度までにコミュニカティブアプローチに基づく日本語対話訓練の観点から効果的と思われる教育戦略を設計したが、本年度は対話を通じて文法を学習させる教育手法であるところのFocus on Formに基づく戦略を追加実装した。教育戦略設計においては、学習者が誤った発話や不十分な表現を含む発話を行った場合、対話を継続しつつも学習者が正しい表現に気づきやすい応答を行わなければならない。そのために「リキャスト」と呼ばれる方法を採用した。これは学習者の発話の誤り部分を訂正した文を鸚鵡返しに発話したり、その一部を疑問詞に変えた疑問文を発話することによって、その状況における正しい言い回しを学習者に聞かせる/言わせることをねらうものである。適切なリキャストを行うためにはどのような誤りかを考慮する必要があるため、発話に含まれる誤りの個数や誤りの文法的タイプからリキャストの方法を導くルールを作成した。
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Research Products
(3 results)