2003 Fiscal Year Annual Research Report
算額及び和算の数学史・文化史的な調査・研究と解法の探究
Project/Area Number |
15500660
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
米山 忠興 東洋大学, 文学部, 教授 (00120353)
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Keywords | 和算 / 算額 / 側円・側円術 / 粒座神社 / 龍野 / 岡山県の算額 / 等円術 |
Research Abstract |
本年度の研究成果として、(1)19世紀日本の和算の世界のみで知られていた「楕円の外接円・内接円公式」に関連して、以前からの研究を継続して行ない、『側円術II.-側円公式の例題・応用-』と題して、主として昭和初期の和算研究家:加藤平左ヱ門の業績を中心に調べた。 (2)兵庫県龍野市の「粒座天照神社」の算額を今年度も継続して調査し、その問題を3次方程式の理論を用いた(エレガントな)方法で解いた。 これらは、いずれも次ページのように、東洋大学紀要自然科学篇に発表した。 兵庫・岡山地方を調べているうちに、山川芳一著『岡山県の算額』の存在を知った。 著者はその著書のほとんどを公立図書館などに寄贈して、売りに出された形跡は無いということだったが、調査の結果、遺族が2部だけ手許にのこしていたもののうちの1部を、研究用という事で譲っていただいた。これについては、今後有効に活用していこうと思う。 今年度は、私自身は関西、長野・新潟を中心に和算と算額の調査をした。また、国立天文台木下宙名誉教授の協力を得て、共同で算題の解法に取り組んだ。とくに等円術に関して進展があったが、テーマの難易・予備解説の必要もあるので、今後、順次発表していく予定である。 夏休みに購入したノートパソコンは、すでに朝霞で活動中である。
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Research Products
(2 results)