2003 Fiscal Year Annual Research Report
張家山漢簡『算数書』の注釈および数学史上の意義の研究
Project/Area Number |
15500664
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
大川 俊隆 大阪産業大学, 教養部, 教授 (00185208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 誠 大阪産業大学, 教養部, 講師 (40309175)
張替 俊夫 大阪産業大学, 教養部, 助教授 (50309176)
角谷 常子 堺女子短期大学, 地域文化学科, 助教授 (00280032)
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Keywords | 国際研究者交流 / 張家山漢墓竹簡 / 算数書 / 九章算術 / 数学史 / 東洋史 |
Research Abstract |
平成15年度は、申請前より続けている月一回の研究会を引き続き開催した。この成果をまとめる形で「張家山漢簡『算数書』訳注稿」(3)および(4)を発表した。研究会では、『算数書』の69の算題をひとまず『九章算術』にしたがって配列し直し、その順に釈読・解釈・訳注を進めている。訳注稿(3)においては『九章算術』衰分章と少広章に対応する7箇の算題に、訳注稿(4)では商功章に対応する9箇の算題に訳注を施し、発表した。これで、昨年度発表した方田章対応の算題を扱った訳注稿(1)と粟米章対応の算題を扱った訳注稿(2)の分を併せると、『算数書』の69箇の算題のおよそ半分を訳出したことになる。また、これらの成果を中国の『算数書』研究者に送り、相互の交流を行った結果、『算数書』原簡を保存する荊州博物館より、2004年度中の該館訪問を要請する招聘状が研究会に届けられた。また、北京の自然科学史研究所の鄒大海氏より、我々研究会との討論の機会を有したいとの要請があった。現在、研究会では、これらの要請に応えるべく、訪華の準備をすすめているところである。 田村誠は2003年度の研究集会「数学史の研究」で行った発表を、本年度に「張家山漢簡『算数書』についてI,『九章算術』方田章対応部分について」として京都大学数理解析研究所講究録1317号に発表した。大川俊隆は2004年10月に京都大学人文科学研究所小南班において「秦簡と漢簡に見える穀物換算率」という題で、主として『算数書』に見える穀物換算率について発表を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 田村 誠: "張家山漢簡『算数書』についてI,『九章算術』方田章対応部分について"京都大学数理解析研究所講究録. 1317. 60-70 (2003)
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[Publications] 岡山 茂彦: "張家山漢簡『算数書』訳注稿(3)"大阪産業大学論集 人文科学編. 111. 1-19 (2003)
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[Publications] 張替 俊夫: "張家山漢簡『算数書』訳注稿(4)"大阪産業大学論集 人文科学編. 112. 1-15 (2004)