2005 Fiscal Year Annual Research Report
張家山漢簡『算数書』の注釈および数学史上の意義の研究
Project/Area Number |
15500664
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
大川 俊隆 大阪産業大学, 教養部, 教授 (00185208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張替 俊夫 大阪産業大学, 教養部, 助教授 (50309176)
田村 誠 大阪産業大学, 教養部, 助教授 (40309175)
角谷 常子 奈良大学, 文学部史学科, 助教授 (00280032)
馬 彪 山口大学, 人文学部, 教授 (20346539)
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Keywords | 中国数学 / 数学史 / 中国古文字学 |
Research Abstract |
1.毎月1回の定例の研究会において、『算数書』をその写真版に基づいて解読し、その釈文、訓読、日本語訳を作成し、注釈を加えた。その際『算数書』に対して、数学・数学史・文化史的考察を加え、『算数書』の算題の精確な解釈を得るため、研究会には上記の研究代表者、研究分担者に加え数名のオブザーバーの参加を得た。 2.上記の研究会における討論の成果を基にして、『九章算術』の算題とは直接的な関連が不明である13の算題について、訳注稿として発表した。また、『算数書』における穀物換算率について発表した。 3.『算数書』の中国語訳を作るため馬彪が大阪産業大学を数回訪れ、大川らと討論を重ねた。 4.平成17年7月29日〜8月3日中国荊州博物館研究員で『算数書』竹簡の発掘者である彭浩氏を大阪産業大学に招請し、講演会を開催するとともに、研究会に招き『算数書』算題の内容の解釈と竹簡配列問題について討論した。 5.平成17年8月26日に京都大学数理解析研究所での研究集会「数学史の研究」において、張替が「張家山漢簡『算数書』についてIII」という題で発表した。また平成16年8月24日に同所で田村三郎(研究会メンバー)が発表した「張家山漢簡『算数書』についてII」が数理解析研究所講究録として刊行された。 6.上記の結果等を踏まえ、研究会としての研究成果を「算数書-中国最古の数学書-」(朋友書店、2006年出版予定)としてまとめた。また、出版準備のための読合せ会を数回行なった。 7.平成18年1月4日〜1月6日に大川と張替が日本学士院に赴き、日本における『九章算術』に関連する文書の調査を行った。残念ながら、直接関連した文書を発見することはできなかった。
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Research Products
(4 results)