2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15500673
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Research Institution | History Museum of Hokkaido |
Principal Investigator |
小林 幸雄 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (10113466)
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Keywords | 彩色土器 / 漆 / 赤色顔料 / 縄文時代 / 朱 / ベンガラ / 素地調整 |
Research Abstract |
縄文文化に登場する彩色土器は、土器の製作に加えて、漆などに代表される膠着材や赤色顔料などの素材や工程に関わる技術的体系を高度に具体化したものである。その技術体系に関する知見は、縄文の人々の生活や文化を復元するためには極めて有効と言える。本研究では、主に北海道の彩色土器について、従来の集成的研究を基礎にしながら、同時に自然科学的な立場から、微小片試料をもとにして、その構造や材質など製作技法上の調査をおこなうものである。 平成16年度には、平成15年度に蓄積した関係資料のデータベース化をさらに進めた。とくに、北海道内資料にあわせて、南関東地区の関係資料の実見と、その記録化に努めた。北海道内資料については微小片試料を採取して、自然科学的手法による検討を加えることで、それぞれの材質・技法的特質を解明することに努めた。 本年度の成果については、下記のとおり公表した。 ※日本文化財科学会第21回大会研究発表: 小林幸雄・上屋真一「北海道カリンバ3遺跡の赤色漆塗堅櫛の材質と技法」 あわせて、日本文化財科学会第22回(2005年度)大会における、研究発表「北海道の縄文時代後・晩期における彩色土器」の準備を進めている。
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Research Products
(5 results)