2004 Fiscal Year Annual Research Report
極域における積雪の長期的動態解明のための衛星計測マイクロ波データ解析手法の開発
Project/Area Number |
15510009
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 勝裕 北海道工業大学, 工学部, 教授 (10048035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 正巳 北海道工業大学, 工学部, 教授 (70196179)
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Keywords | リモートセンシング / 積雪 / 極域 / マイクロ波放射計 / 合成開口レーダ / MSR / AMSR / L-band SAR |
Research Abstract |
マイクロ波放射計と合成開口レーダが陸域(北海道)の積雪を衛星観測したデータの解析手法を開発し、積雪物理量の推定を試みてきた。また、この手法を極域の氷床や海氷を覆う積雪にも適用できるように工夫してきた。 推定しようとする物理量は積雪の深さ、層の数、粒径、密度、含水率であるが、それぞれの衛星センサの方式と性能により推定できる物理量の数と精度に違いが生じる。精度は違っても共通に推定できる物理量を見出し、極域における積雪の長期的な動態を知る方法を実証的に明らかにすることが本研究の目的である。 衛星マイクロ波放射計については、MOS-1のMSRとADEOS-2のAMSRを検討対象とした。ここでは、衛星観測データから積雪表面における放射率を求める方法を工夫した。また、MSRの2週波数の観測データを使って、3つの未知物理量(深さ、粒径、密度)の推定を行うアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムが、極域で取得されたMSR観測データに対して適用可能であるかの検証を現在行っている。MSRより多くの物理量を精度よく推定できる見込みのあるAMSRについては、短期間で観測を終えたため、アルゴリズムの有効性を検証できなかった。 衛星搭載合成開口レーダについては、L-bandの周波数を利用し、高い地表分解能が得られるJERS-1のSAR(入射角固定)とALOSのPALSAR(入射角可変)を検討対象とした。これらの衛星観測データから、北海道や極域の積雪を対象に、深さと密度を推定する二つの手法を開発した。PALSARによる観測に先立ち、同等の性能を有するPi-SARによる積雪の航空機観測が、2004年と2005年の2月に実施された。観測データに、二つのアルゴリズムを適用して積雪物理量を推定し、地上で取得した物理量と比較を行い、アルゴリズムの有効性を検証中である。
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