2004 Fiscal Year Annual Research Report
散居村における環境資源としての屋敷林の保在と利用に関する研究
Project/Area Number |
15510020
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
竹原 明秀 岩手大学, 人文社会科学部, 助教授 (40216932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 修 東北福祉大学, 総合福祉学部, 教授 (80004480)
平吹 喜彦 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (50143045)
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Keywords | 散居村 / 屋敷林 / 環境資源 / 生物多様性 / 景観生態学 / 地域構造 / 保存と利用 / 環境教育 |
Research Abstract |
全国散居村連絡協議会に参加する3町(北海道栗沢町,岩手県胆沢町,島根県斐川町)を主体に,次の事柄について調査した。 1.栗沢町砺波地区において,屋敷林を持つ4世帯を対象に統一したフォーマットによる聞き取り調査をおこなった。その結果,この地域の住人は富山県砺波地域からの入植者で,出身地の散居や屋敷形態を導入し,屋敷林も仕立てていることを把握した。現在,二・三代目となり,散居形態は変化していないが,高齢化・核家族化による屋敷林の存続は厳しい状況である点を把握した。 2.胆沢町小山地区と斐川町4地区において,当地区を代表する屋敷の状況(家屋の配置,屋敷林構成樹木の種類・位置・サイズ,水回りなど)を詳細に測量し,平面図を作成した。さらに個々の家屋や樹木の由来、使用・植栽の目的,管理方法などについて聞き取り調査をおこない,屋敷林の成立・維持にかかわる情報を収集した。 3.胆沢町3地区において,(1)散居や屋敷林が地域資源となるか,(2)屋敷林に対する意識,(3)維持する上での問題点,(4)世代間の意識の差異,(5)維持管理を目的とした施策などについて,1500世帯に対してアンケート調査をおこなった。地区により屋敷林の存在様式や意識,価値観は異なっているが,維持する上での問題点は共通していることがわかった。 4.これらの基礎調査や既存の調査結果,文献情報に基づき環境学習プログラム(教材を含む)や展示ポスターを作成した。胆沢町役場とNPO組織と連携しながら,屋敷林を素材とする環境学習実践と展示活動をそれぞれ2回実施した。いずれも新聞紙上で取り上げられるなどして,屋敷林の保存と利用にかかわる住民・行政の意識高揚に寄与することができた。
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Research Products
(3 results)