2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510113
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
竹内 正男 玉川大学, 工学部, 教授 (80108472)
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Keywords | マイクロマニピュレーション / 微小物体 / レーザ / 超音波 / 放射力 / 板波 / 液滴 |
Research Abstract |
バイオテクノロジーの分野では,細胞のような壊れやすく微小なバイオマテリアルの非接触・遠隔操作による移送・捕捉・融合・濃縮・分離・分画などのマニピュレーション技術の開発が望まれている。また,最近では化学プロセスの要素である分子輸送,反応,分離,精製,検出などの様々なプロセスを,ガラスやプラスチック基板上に集積化・チップ化するいわゆる"Lab-on-a-Chip"の研究が急速に注目されており,複雑なポンプやチューブを必要とせずに極微量液滴を操作する技術(Microfluidic technology)の開発も望まれている。 本研究は,我々が提案したレーザ超音波マイクロマニピュレータの高機能化と応用範囲の拡大を目的として行ったもので、今年度は以下のような成果と見通しが得られた。 1.圧電基板上の板波を利用するマニピュレーションの検討: 圧電基板上に設けたインターディジタル電極で板波(ラム波)を励起し、板波の放射力とレーザ光の放射力を相補的に用いたマニピュレーションの実現の可能性を検討した。 2.極微量液滴のマニピュレーションの実験: 圧電基板上の板波を用いて極微量液滴の1次元移送実験を行い、微小流体制御(Microfluidics)への応用の可能性を検討し、結果の一部を電気学会EMシンポジウムで発表した。 3.ガラス基板上にUV接着技術とウエッジトランスジューサを用いたマニピュレータを試作し、液滴の2次元マニピュレーションの実験を開始した。 4.視覚制御を用いた液滴の2次元マニピュレーションの検討: PCに画像処理ボードを組み込み、ビジュアルフィードバック技術を用いて液滴の2次元的マニピュレーションを行うためのシステムの試作を開始した。 所期の目的を達成するために、次年度も継続して研究を進めていく所存である。
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Research Products
(1 results)