2004 Fiscal Year Annual Research Report
地域企業体によるネットワーク統合型生産システムの開発
Project/Area Number |
15510114
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
井山 俊郎 岩手大学, 工学部, 教授 (30109152)
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Keywords | 金型 / 統合生産 / 共同受注 / 最適配分 / 生産効率 / 残作業量 / ネック機械 / メイクスパン |
Research Abstract |
日本の金型企業は、地域に分散し生産設備が不十分な中小企業が中心となっており、受注戦略や生産効率の点から弱い立場にある。したがって、地域に分散している中小企業群をネットワークで有機的に結合し、複数の金型企業からなるネットワーク統合生産システムを構築し、金型の共同受注と企業群の相互情報に基づいた最適な受注金型の企業間配分を行い、金型受注量増加とリードタイム削減や短納期を目指す必要がある。 本研究では、複数の金型企業で構成され一括組立金型の共同受注を行う統合生産システムを構築し、その効果を調べる。具体的には、独立した日程計画を立案可能な各企業のスケジューリングシステムを統合し、共同受注金型を各企業に配分する新たな統合スケジューリングシステムを考案する。また、受注金型を各企業へ最適配分する配分規則Rule1〜3を考案し、配分規則が統合生産システムの生産効率に及ぼす影響を解析する。 Rule1:受注順に各企業に配分する Rule2:金型受注時点で各企業内の総残作業量が最小の企業に配分する Rule3:金型受注時点で各企業内のネックとなっている機械1台あたりの総残作業量が最小の企業に配分する シミュレーション解析から、企業が独立生産する場合と比較して、平均機械稼働率R=87%の場合、平均メイクスパン比は1.7〜2減少し、R=78%、69%、61%の場合、平均メイクスパン比はそれぞれ0.85〜1.0、0.53〜0.65、0.32〜0.38減少することが明らかにされ、作業負荷が減少するにつれ平均メイクスパンの減少量は小さくなる。この結果、統合生産システムの有効性が示された。また、Rule1、2、3の比較ではRule2、3が優れており、Rule2、3の差はほとんどない。
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