2005 Fiscal Year Annual Research Report
フロー需要に基づいた立地モデルと高速輪送網が都市空間構造に与える影響
Project/Area Number |
15510115
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 勉 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00282327)
|
Keywords | 都市空間構造 / 高速輸送網 / 立地 / フロー / 施設配置 / 分布 / 大都市圏 / 形状 |
Research Abstract |
本研究では,(1)フローを需要とした新しい立地モデルを類型別に構築し,適正配置のパターンが従来モデルの適正配置パターンと比してどのような特徴を有するかを明らかにするとともに,(2)フロー需要や都市活動分布の変化によって,適正配置がどのように変化するかを分析する.また,(3)高速交通網の形状が都市施設の立地や,その集積としての都市空間構造に与える影響を分析することを目的とした.これによって,フロー型社会システムと称される現代都市の空間構造形成メカニズムを定量的に記述し,大都市圏の計画・管理のための基礎的な知見を得ることを目論みた. 17年度は,(3)高速交通網の形状が施設立地・都市空間構造に与える影響の分析を行った.高速輸送網の存在は,距離空間を歪め,不均等な流れを生じさせ,ひいてはフローの空間的分布に多大な影響を及ぼす.高速輸送網が存在する条件下でのフロー需要対応型施設配置を求めることにより,様々な形状の高速輸送網のもとで施設配置やその集積としての都市空間構造が実現されるかを記述することを試み,さらに高速輸送網の最適形状を考察した. その結果,高速交通網の存在は,通常のp-median問題やフロー需要型p-median問題の解に影響を及ぼし,その程度は後者の方が大きいこと,フロー需要型の問題によって都市内の階層的な拠点形成が再現できることなどが明らかとなった.また,交通網の最適形状については,これまでに放射環状交通網の最適パターンを明らかにしたのに加えて,格子状道路網への斜線道路の追加することによる効果が大きいことをも明らかにした.これらについては,論文誌や関連学会で発表を行った.
|
Research Products
(4 results)