2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510119
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Research Institution | 東京商船大学 |
Principal Investigator |
久保 幹雄 東京海洋大学, 海洋工学部, 助教授 (60225191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 裕一郎 上智大学, 理工学部, 助手 (20323850)
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Keywords | サプライ・チェイン・マネジメント(SCM) / アプリケーションサービスプロバイダー(ASP) / 組合せ最適化 / グリッドコンピューティング / ロットサイズ決定 / ネットワーク設計 / 収益管理 / 配送計画 |
Research Abstract |
本研究において特に力を入れるべきは、ユーザーから問題を受け取る方法、受け取った問題を解く方法である。以下その2点に分けて実績の概要を述べる。 【ユーザーから問題を受け取る方法】 我々は長年SCM最適化技術の研究を行ってきた。しかし一方でASPに関する研究は行ってこなかったため、それに関する調査をした結果、WWW上でSCM最適化問題を解くことが利便性・頑強性の点から最も良いと判断した。実際にサーバを構築し既に試験中である。また、多種多様なユーザーに対応しかつなるべく少ない労力で対応するため、多くのSCM最適化問題を含みかつ比較的効率的に解ける問題モデルを構築した。全ての問題を統一することは適切でないと判断したため、ロットサイズ決定問題、ロジスティクス・ネットワーク設計問題、在庫計画問題、サービス・ネットワーク問題、収益管理問題、配送計画問題に分けデータベース仕様を構築した。実際にデータを送受信するクライアントプログラムを作成し負荷の高い通信試験をすることが今後の課題である。 【受け取った問題を解く方法】 一般にSCM最適化問題は計算困難な問題が多い。よって一つのサーバが多数のリクエストを受け、これら全てを解く仕組みはうまくない。我々は問題を受け取るサーバと解くサーバは概念上別のものとし最適化問題を解くためにはグリッドコンピューティングを利用するのが適切であると判断した。実用化するためにはグリッドコンピューティングに適した解法が必要であるが、SCM最適化問題に対して従来から提案されてきた並列計算法の多くはプロセッサ間の通信負荷の高いものであった。我々はよりグリッドコンピューティングに適した解法、すなわち通信負荷が低く効率的な解法として、大近傍探索(サブルーチンとして整数計画などを利用)をベースとしたアルゴリズムを開発した。数値計算実験による評価は今後の課題である。 なお、アルゴリズム開発に関する実績のいくつかは投稿論文および国際会議における発表として発表済みであり、来年度も発表する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] S.Li, M.Kubo: "A Lagrangian Relaxation Approach for Multi-Echelon Capacitated Lot-Sizing"日本物流学会誌. 11. 65-72 (2003)
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[Publications] 久保幹雄: "インターネット時代のロジスティクス"マテリアルフロー. (to appear). (2004)
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[Publications] T.Ibaraki, S.Imahori, T.Masuda, T.Uno, M.Yagiura, M.Kubo: "Effective Local Search Algorithms for Routing and Scheduling with General Time Window Constraints"Transportation Science. (to appear).
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[Publications] Y.Miyamoto, T.Matsui: "Linear Time Approximation Algorithm for Multicoloring Lattice Graphs with Diagonals"Journal of Operations Research Society of Japan. (to appear).