2003 Fiscal Year Annual Research Report
セルオートマトン法による混雑現象のシミュレーション
Project/Area Number |
15510125
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
大鑄 史男 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (60116001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱口 孝司 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (80314079)
馮 偉 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (30252307)
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Keywords | セル・オートマトン / 交通流 / シミュレーション / 離散力学系 / 時空間パターン |
Research Abstract |
駐車場を含む道路交通網上の車の運行に関するシミュレーター作成した.そこでは,道路網上の運行と駐車場内の運行とを分離し,これら二つの間の車の行き来をTCP/IPの通信技術を用いて実装すると共に,二次元セル・オートマトンを応用し車の速度決定において徹底したボトムアップ的なアルゴリズを用いた.これらのことによって大規模な交通流のシミュレーター作成への道を拓くことが出来た.これらに関する成果は,さらに発展させた後に論文として公表する予定であるが,現時点での成果は,日本OR学会の中部支部研究発表会において口頭発表されている. さらに,群衆の動きに関しても,二次元セル・オートマトンを用いた横断歩道上での挙動のシミュレーターを試作した.これは,将来より複雑な群衆の挙動のシミュレーター作成へと発展させると共に,道路交通網上の車の運行シミュレーターと統一させることが考えられる. 一方,基本セル・オートマトンの力学系の側面からの数学的な解明も行なわれ,G.Bragaらが定義したクラスC3に属する基本セル・オートマトンが生成する時空間パターンの長さ(length of pattern)の挙動について解明した.またルール番号202,216,234,248の基本セル・オートマトンが生成する時空間パターン自体を解明し,興味深い振る舞いを見つけ出すと共にWolframの分類方法が不十分であることを指摘した.これらのことは,論文として公表されている.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Wei Feng, Fumio Ohi, Masashi Kowada: "Admission control for a polling system based on the large deviation upper bound"INOC 2003 International Network Optimization Conference Proceedings. 219-2003 (2003)
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[Publications] 大鑄 史男: "セル・オートマトンとその応用について"大阪大学経済学. 53. 27-35 (2003)
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[Publications] 大鑄 史男: "セル・オートマトンとその応用"待ち行列シンポジウム「確率モデルとその応用」邦文集. 285-294 (2004)
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[Publications] Fumio Ohi, Kosuke Mabuchi: "Time-Space Pattern and Dynamics Determined by Elementary Cellular Automata"Japan Journal of Industrial and Applied Mathematics. 21. 1-24 (2004)
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[Publications] 清水巧一, 大鑄 史男: "二次元セルオートマトンとTCP/IP通信による交通流シミュレータの作成"第31回目OR学会中部支部研究発表会予稿集. 13-16 (2004)