2004 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル化時代における生産性向上技術とその移転に関する研究
Project/Area Number |
15510140
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
片山 博 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60091849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平木 秀作 広島修道大学, 経済科学部, 教授 (10034373)
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Keywords | 生産性向上技術 / 管理技術移転 / 改善活動 / TPM(総合的設備保全) / グローバル・オペレーション / 海外生産拠点 / 地域サプライヤー / 事例データベース |
Research Abstract |
本研究は、製造業において用いられている管理技術のうち、日本が他国の追随を許さない生産性向上技術に焦点を当ててそれらを分類し、グローバル化時代におけるそれらの有効性ならびに、異なる企業文化を有する国内外の生産現場や開発、物流、間接、営業の各機能への移転のパターン、移転の方法論、運用方法、移転後の問題点、及び結果の評価について実態調査を行い、これらを整理、検討することによって、生産性向上技術に内在する問題点の解消と移転を成功させるための処方箋を提案することを目的として実施されている。研究初年度の昨年度においては、第1段階として実態調査に焦点を当て、国際と国内の2つの研究部会を設けて調査活動を行った。すなわち前者においては移転主体である欧米主要先進産業国の企業における生産性向上アプローチ、管理技術の事例、抱えている問題点などを文献調査及び対象企業の同意・協力のもとにインタビュー調査を実施することによって把握し、また、同時に東南アジア、中国をはじめとする移転先での生産性向上技術導入事例や抱えている問題点について調査を行った。後者においては日本で開発、育成されてきた生産性向上技術に焦点を当てて、日本企業に対しその内容及び他部門(製品開発部門、物流部門、間接部門、営業部門等)への移転活動を調査した。これらの移転事例情報のいくつかは、事例データベースの形式に整理された。本年度は、(1)引続きこれらの企業を対象とした調査を継続実施して事例情報の一層の充実を図ると共に、調査結果を踏まえて、(2)国内外の主要企業で用いられている生産性向上技術のフレームワーク、構成要素、適用方法等を比較することによって共通点と相違点、特長と問題点を分析した。また、(3)ISOによる国際認証スキーム、各国の認証スキーム及び業界特有の認証スキームとこれらの生産性向上技術との関係を分析し、これらの生産性向上技術的側面を評価すると共に生産性向上技術の拡張の方向性を検討し、(4)生産性向上技術の汎用性強化のために必要とされる要件の整理を行った。これらの知見は、最終年度に実施される生産性向上技術の機能強化のための研究に資する。一方、(5)昨年11月には本研究テーマに関連して、ロジスティクス生産性に関する国際会議ICLS-2004を主催し、研究交流を行った。
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Research Products
(6 results)