2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15510141
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
片倉 寛 東京工科大学, 工学部, 教授 (40114863)
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Keywords | レスキューシステム / 水噴流 |
Research Abstract |
二次災害を発生させずに迅速に消火活動や救助活動を行うことは,今も昔も非常に重要なことである。本研究はその為の,水噴流を利用した災害現場で利用可能な可搬式レスキューシステムを開発することを目的とし,ノズル部・高圧配管・ポンプユニットなどから成るシステムを試作し,実験でその性能を確認しようとするものである. 3年計画の初年度である本[平成15]年度は現有の高圧発生装置を活用し,超高圧と呼ばれる比較的高圧の条件で通常の水ジェットを災害現場で使用することを想定したノズル性能等に関する予備的実験,および実際に手持ちで使用される場合を考えたノズルからの安全な距離などに関する実験を行った.併せて,本研究で開発するレスキューシステムを完全防爆でかつ事実上無振動の状態で運用するためのシステムに関し,機材の入手方法等を含め種々の検討を行った. 具体的には,ノズル口径0.2mmで最大吐出圧200MPaの水噴流によりヘルメット等の個人保護具に貫通痕が生じるスタンドオフ距離の測定を行い,水噴流を使用してのレスキュー活動が,必要な装備を整えることで十分安全に行い得ることを確認した.また,試作するシステムとしては,種々の検討の結果,ポンプユニットは車両に搭載され,ポンプユニットから離したノズル部のみを手持ちする二つのユニットからなるシステムが,救助活動の現場において完全防爆かつ無振動の状態で利用できる可搬式レスキューシステムとして非常に有望であるとの結論に達している. 以上が現在までの研究実績である.
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