2003 Fiscal Year Annual Research Report
植民地時代南米キリスト教聖堂装飾図像の体系的研究とデジタル・データベース構築
Project/Area Number |
15520082
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
岡田 裕成 福井大学, 教育地域科学部, 助教授 (00243741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 晃 国立民族学博物館, 助教授 (20290926)
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Keywords | 植民地美術 / ラテンアメリカ / アンデス / ミッション / キリスト教美術 |
Research Abstract |
本研究の第一の課題である南米植民地美術データベースの構築について、本年度はボリビア所在の聖堂に関するデータの整理を進め、その主要部分の作業を終えた。データベースはすでに、ウェブサイト(http://art.f-edu.fukui-u.ac.jp/〜webarcos/)において公開されている。またペルー所在の聖堂についても、撮影ポジ画像のデジタル化作業をほぼ完了した。 このデータベース・コンテンツ作成と連動しつつ進める、植民地聖堂における美術装飾図像とその宣教上の機能についての体系的研究に関しては、研究代表者が美術史学会第56回全国大会において研究報告をおこなった他、分担者齋藤は本紙裏面に示した論考において成果を公刊している。その研究の焦点は、南米スペイン植民地における集住制度(いわゆる「ミッション(布教区)」を含む)こそが、植民地における文化形成をめぐる力学に決定的な役割を果たしたのではないか、という問題設定である。本研究プロジェクトはこの点を軸として、「民族性」といった暖味な前提に依拠しがちであった従来の植民地美術・文化論の問題点を明らかにするとともに、それに代わる新たな議論の枠組みを提示しつつある。 なお本研究に関し、研究代表者はボリビアに出張し、カラブコ聖堂他で追加的な実地資料調査をおこなった。また分担者齋藤は、植民地におけるイエズス会の美術図像利用にかかわる史資料調査を用務として、ベルギーおよびドイツに出張した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 岡田裕成, 齋藤晃: "The Globalization of Art in the Age of Exploration : A Perspective from Latin America"MINPAKU Anthropology Newsletter. 16. 4-6 (2003)
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[Publications] 齋藤 晃: "戦争と宣教 南米イエズス会ミッションの捕食的拡張"国立民族学博物館研究報告. 28. (2003)
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[Publications] 齋藤 晃: "嘲笑から感嘆へ 南米イエズス会ミッションにおける宣教と美術"旅と表象(東洋書林). (所収)(印刷中).