2005 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本における(座談会)の成立過程についての動態的・総合研究
Project/Area Number |
15520122
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 伸宏 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70148724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 義光 大阪府立工業高等専門学校, 助教授 (10311044)
畑中 健二 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助手 (30334551)
鳥羽 耕史 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (90346586)
土屋 忍 武蔵野大学, 文学部, 専任講師 (20302200)
森岡 卓司 山形短期大学, 総合文化学科, 専任講師 (70369289)
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Keywords | 日本文学 / 座談会 / 日本文学史 / 文芸雑誌 / メディア / データベース |
Research Abstract |
本研究は、<座談会>という言説形式の成立および定着の過程とその背景・意義について、主に雑誌メディアを中心として調査・研究をすすめ、またそれをとおして、<座談会>がいかに作家と読者の関係を規制し、いかに創作や批評あるいは社会意識の枠組みとして寄与したかを考究することを目的として研究を継続してきた。 研究期間の3年目となる今年度は、まずこれまで継続して行ってきた<座談会>記事掲載の雑誌調査を更に拡充し、データ・ベース化をはかった。それによって、従来の文学史において空白のまま残されていた<座談会>関連記事のデータをかなり蓄積し、整理することが出来た。この資料については、研究成果報告書に収録する予定である。 同時に今年度も研究会を開催して、各研究分担者の考察の成果を報告し、当初の目的である<座談会>をめぐる諸問題についての知見を相互に深める機会とした。今年度第1回の研究会は8月30日、早稲田大学で開催し、これまで多くの<座談会>を掲載してきた雑誌『文学』(岩波書店)の編集者であった星野紘一郎氏を招いて、企画・編集者の立場から<座談会>に関わる高話を伺い、<座談会>という場が成立するに至る様々な要素・条件などについて、新たな多くの示唆を得ることとなった。また研究分担者より「近代日本<座談会>の成立」「座談記事としての『新潮合評会』成立の諸要因」「なぜ座談会は『座談』会と呼ばれるのか」等のテーマによる報告が行われ、研究の成果を確認し、その共有化を図った。更に本年1月7日に東北大学において第2回の研究会を開催、「戦後の座談会の特色」「近世評判記その他における対話の形態」「『対談集』の成立」その他をテーマとした報告がなされた。また3年間の研究の総括として、<座談会>をめぐる総合的な討論を行った。その結果、日本近代における<座談会>について、近世からの展開と断絶、明治期の<合評>の萌芽的・前史的意義、「新潮合評会」の意義、メディアの発達との相関、<座談会>の影響力等、多大の知見が得られたことを確認した。これらの成果は、研究成果報告書に掲載される予定である。
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Research Products
(7 results)