2006 Fiscal Year Annual Research Report
ロマン主義時代の英国小説に描かれた女権論者メアリ・ウルストンクラフト
Project/Area Number |
15520193
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 美津子 東北大学, 大学院国際文化研究科, 教授 (60073318)
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Keywords | メアリ・ウルストンクラフト / ジャン=ジャック・ルソー / 『女性の権利の擁護』 / 『女性の虐待』 / 急進主義小説 / ウィリアム・ゴドウィン / エドマンド・バーク / ロマン主義時代の英国小説 |
Research Abstract |
女性の経済的・精神的自立を説いた急進主義者Mary Wollstonecraft(1759-97)は、フェミニズムの先駆的著作とされるA Vindication of the Rights of Woman(1792)において、Edmund Burkeの主張する保守主義的言説を激しく批判し、女性を抑圧する男性中心社会を徹底的に攻撃した。彼女はその発言においてのみならず実生活においても慣習に反逆する鮮烈な生き様をつらぬいた。かくして、Wollstonecraftの生き様・人生はロマン主義時代の小説の格好の素材となり、また彼女の人生が相対立する二面性を体現するがため、当時の作家達に思想の戦いの場を提供した、ということを実証した。このような知見を、Wollstonecraftの著作、彼女の実人生に対する言及が多数見受けられるSophia KingのWardorf ; or the Dangers of Philosophy(1798)、Mary Ann HanwayのElinor(1798)、Mary RobinsonのThe Natural Daughter(1799)、Robert Charles DallasのPercival(1801)、Charles LucasのThe Infernal Quixote(1801)、Amelia OpieのT7he Father and Daughter(1801)、Charlotte DacreのZofloya(1806)などの小説を分析することによってさらに補強、拡大した。研究成果をまとめて、報告書を作成した。
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