2005 Fiscal Year Annual Research Report
16・17世紀イングランドにおける地図製作とシェイクスピア演劇
Project/Area Number |
15520205
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
勝山 貴之 同志社大学, 文学部, 教授 (30204449)
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Keywords | シェイクスピア / 近代英国演劇 / 地図 |
Research Abstract |
イングランドの地図製作とシェイクスピア演劇の関係性を解明しようとするこの研究は,イングランドの地図製作に見られる中央集権国家としてのイングランドを成立させようとする君主の権力イデオロギーを分析しながら,文化の産物としての地図がシェイクスピア演劇にどのような形で表象されているかを解明するものである。 3月に、日本女子大学で開催される第44回日本シェイクスピア学会大会(10月開催)でのセミナー「『テンペスト』を読む」への参加が決定した。他のセミナー・メンバーと意見交換しながら調査・研究を進め、9月に九州シェイクスピア研究会で研究成果の中間発表をし、研究会会員から貴重なコメントをいただいた。研究論文に部分的に加筆・修正をほどこし、10月の日本シェイクスピア学会大会でセミナー発表をおこなって、学会会員と意見交換の機会を持った。この研究は、査読審査の後、「新大陸の植民地地図とシェイクスピアの『テンペスト』」と題する研究論文として、3月21日に発行された『同志社アメリカ研究』第42号に掲載されている。 また昨年から進めているスコットランド地図とシェイクスピア演劇の関係は、ロマンス劇Cymbelineのみならず悲劇Macbethをも視野に入れ、更にテーマを再検討しながら、現在、論文執筆中である。この論文には昨年、研究発表したRobert ParsonsのA Conference about the next succession to the crown of Englandに関連した論考も加え、研究を発展させる計画である。 近代初期イングランドにおける地図製作に関する文献のデータベースの作成は,現在,進行中である。
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Research Products
(1 results)