2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15520206
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Research Institution | Kyoto University of Art and Design |
Principal Investigator |
勝山 久里 京都造形芸術大学, 芸術学部, 助教授 (00351362)
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Keywords | 植民地支配 / 多国籍 / データベース / ロマン主義文学 |
Research Abstract |
イギリスロマン主義文学を、ヨーロッパ帝国支配、植民地支配との関わりの中で捉えることによって、1770年から1830年の間に書かれた文学、批評、講演の再評価を試みる拙者の研究の一環として、「コールリッジと植民地支配:『奴隷貿易についての講演』と1790年代の詩群」と題する論文を、京都造形芸術大学紀要「GENESIS」(2003年、6月発行)に発表した。2003年度を通じて、過去2年間にわたって収集したイギリス帝国支配と植民地支配に関する基礎資料の補完を進めた。とりわけアジアにおけるイギリス帝国支配とロマン主義文学、批評との関連性を考察するために、イギリス東インド会社の交易活動とアジア支配に関する基礎資料を中心に収集し,同時にEdward W.Said, Orientalism (1978)後のアジアに対するヨーロッパの言説に関して、Nigel Leask, British RomanticWriters and the East : Anxieties of Empire, Saree Makdisi, Romantic Imperialism : Universal Empire and the Culture of Modernityを始めとする関連資料によって理解を深めた。1800年を境に大きく変容するイギリスにおけるアジアに対する言説をその歴史的、文化的なコンテキストにおいて分析し、2003年9月27日イギリス・ロマン派学会の関西支部である、関西コールリッジ研究会にて、「コールリッジとオリエント:他者に関する言説の変容」と題して研究発表を行った。この研究発表に加筆した、"Coleridge and the Orient : the Transformation of the Discourse of Otherness"と題する英文の論文を、2004年3月末日にイキリス・ロマン派学会30周年記念論集に投稿した。
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Research Products
(1 results)