2004 Fiscal Year Annual Research Report
二十世紀末以降アメリカ舞台芸術の理論と実践における文化ポリティクスとグローバル化
Project/Area Number |
15520210
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
戸谷 陽子 お茶の水女子大学, 文教育学部, 助教授 (30261093)
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Keywords | 文化政策 / パフォーマンスアート / アメリカ演劇 / グローバリゼーション / インターカルチュラリズム / ハイブリディティ |
Research Abstract |
本研究の目的は1980年代後半以降新たに展開した文化ポリティクスの諸相を、理論と実践両面において検証し、また、冷戦後の二十世紀末に顕在化したグローバリゼーシヨンの問題と文化・表象芸術の関わりという文脈において、その固有の問題と相互の関わり合いを考察し、二十世紀の歴史的文脈の中に位置づけ、二十一世紀の展開を標榜するための学術的指標を提示することにある。 この目的を達成するための研究計画として掲げた3つの柱のうち、本年度は主に「アメリカ舞台芸術におけるグローバル文化の生産と受容・変容:インターカルチュラリズムからハイブリディティへ」について研究を進めることとし、引き続き過去10年間に加速した政治経済的・文化的基盤と文化システムの変化について論じる基本的な研究書、学術雑誌の収集・通読し理論化する作業を続けた。とくに、本年度より所属機関COE(「ジェンダー研究のフロンティア」)の研究活動に参加したため、文献討論会やシンポジウムに報告者やコメンテーターとして参加する機会を得、本研究のテーマと深く関わるグローバル化や資本主義、帝国主義とジェンダーおよび文化生産についての視野を広げることができた。これに関わる具体的な報告や発表については、COEの研究ジャーナルに文章化し校了、本年度中に出版予定である。 また、昨年度の主要研究テーマ「メディアと身体」に沿って、所属機関研究紀要に発表した研究をさらに深め、歴史的考察を加えたものを「女神からサイボーグへ-60年代以降アメリカ女性パフォーマンスアーティストによる身体の認識とその表象」と題して日本アメリカ文学会全国大会で発表し、さらにこれを改訂し学術論文として国立女性教育会館研究紀要に現在投稿中である。
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Research Products
(2 results)