2003 Fiscal Year Annual Research Report
徳島県から北海道への移住者に関する研究-言語変容を中心に-
Project/Area Number |
15520292
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
小野 米一 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60002622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙波 光明 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70111185)
菅 泰雄 北海学園大学, 人文学部, 教授 (30154438)
原 卓志 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (00173063)
平井 松午 徳島大学, 総合科学部, 教授 (20156631)
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Keywords | 北海道移住者 / 徳島県出身者 / 言語変容 / 徳島方言 |
Research Abstract |
北海道には、室町期ごろから和人が定住し始め、江戸期を通して松前藩が置かれた。しかし、本格的な北海道開拓が進められるのは、明治以後である。北海道への移住者は東北地方出身者が多かったが、四国地方からの移住者も意外に多く、移住者全体の約8%を占める。 本研究の研究者5名のうち4名(小野・仙波・平井・原)が徳島県に住んでおり、本研究では徳島県から北海道への移住者に限定して、研究を進めた。対象地域が北海道となるので、北海道在住の1名(菅)に参加してもらった。北海道内各地に徳島県出身関係者が住んでいるが、今年度は、北海道余市郡仁木町、旭川市永山町、静内郡静内町、中川郡本別町で、言語調査を行った。いずれも、徳島県からまとまった数の移住者が入植し、定着した地域である。とはいえ、移住後100年以上(静内では130年ほど)経て、今は年配の人でも2世はまれで、ほとんどが移住3世・4世である。1世によって持ち込まれたはずの徳島方言(阿波弁)は相当に影を薄くし、いわば北海道方言が成立してきている。それでも、"阿波弁"はそれなりに尾を引いている面もある。 北海道に渡った徳島方言と対比するために、地元の徳島方言を調査する必要がある。そこで、北海道への移住者の多かった吉野川沿いのいくつかの町を訪ねてみた。また、やや古い徳島方言の姿をとらえるために、文献による調査を試みている。 徳島県から北海道への移住状況については、帯広市・旭川市などで調査に当たった。
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