2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15520322
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
今井 光規 摂南大学, 国際言語文化学部, 教授 (60034584)
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Keywords | 中世英国韻文ロマンス / 文体 / コンコーダンス / 中英語 / Havelok the Dane / Sir Orfeo / Athelston / 語彙 |
Research Abstract |
本研究は、次の4項目を中心に、中世英国韻文ロマンスにおける文体特性を探ることを目的とする。すなわち、1)繰り返し使用される対照表現のもつ口承伝統における意味、2)「埋め草」的表現の果たす役割、3)代名詞(he)の口承性とかかわりを持つと考えられる特徴的な照応の仕方、4)ロマンス作品の行(line)の始まり方と作品の個性および口承性、5)節の転置から見た文体特性である。これらのうち、本年度は4)に重点をおいて研究を進めた。 中世英国韻文ロマンス作品の行(line)がどのような始まり方をするかを調査するために、(a)作品全体の行について、行頭の語をアルファベット順に取り出し、行頭の語の頻度が一目瞭然と観察できるようなコンピュータ・プログラムを作成した。(このコンコーダンスにおいては、各見出し語ごとに用例の総数およびそのうち行頭に用いられている語の総数を見出し語表示行に表示する。さらにそれらの数値をエクセルに転送するためのプログラムも作成した)(b)このプログラムを使用して、作品6編(Havelok the Dane, King Horn, Athelston, Sir Orfeo, Emare, Sir Launfal)について詳細な調査を実施し、基本的なデータを採取した。現在、そのデータを整理、分析している段階である。結果の一部は、平成16年5月にデンマークAarhus大学で開催されるNinth Nordic Conference for English Studiesで口頭発表する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mitsunori Imai: "Syntax and style in some Middle English metrical romances"Gothenburg Studies in English. 83. 47-58 (2003)
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[Publications] Risto Hiltunen, Shinichiro Watanabe (ed): "Approaches to Style and Discourse in English (pp.27-50)"Osaka University Press. 278 (2004)