2003 Fiscal Year Annual Research Report
EFL読解における読解阻害要因とその学年差に関する研究
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15520383
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Research Institution | Ibaraki National College of Technology |
Principal Investigator |
飯島 博之 茨城工業高等専門学校, 人文科学科, 助教授 (80310994)
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Keywords | 読解の過程 / EFL / 相互作用 / 阻害要因 / 因子 |
Research Abstract |
平成15年度においては平成13-14年度に実施した「日本人英語学習者の読解阻害要因に関する研究」に関連して収集した国内・国外における先行研究に加えて,新たな文献の調査を行い,読解阻害要因に関する理論的背景の部分を完成させ論文化した(茨城工業高等専門学校研究彙報2004)。先行研究の結果から,L2にける読解阻害要因には読解の構成要素である様々な下位レベル,上位レベルのスキルに加えて、学習者の情意的側面も存在することが示された。L2読解での阻害要因として中心を占めるのはボトム・アップ処理能力とトップ・ダウン処理能力であり、これらの両方を使用して情報を合する能力こそが読解力上位者と下位者の違いであるが、この情報統合能力の高い読み手はボトム・アップ処理能力にも優れているためテクスト読解に当たり、トップ・ダウン処理のアプローチを用いるだけの能力的ゆとりを残していることが推察される。また、情意的要因、特に、動機付けは読解力テストとの有意な相関が報告されており、読書量とも関係していることが報告されている(Baker & Wigfield 1999)。このように情意的要因は重要な読解阻害要因であると推察される。 理論的背景の研究に続いて、英語論説文読解阻害要因調査票を用いて調査を実施した。長文読解に十分慣れていないと考えられる高専の1年生179名とある程度長文読解に慣れてきている4年生180をアンケートの対象者とし,通常の英語の授業において英語教師の監督の下でアンケート調査を施した。データは本研究専用のパソコンを購入しEXCELを用いて集計した。またデータ入力に関してはマークシートリーダーを利用し効率性と正確さを確保した。データについては現在、統計処理中である。
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Research Products
(1 results)