2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15520414
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Research Institution | KANAZAWA INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
藤本 元啓 金沢工業大学, 基礎教育部, 教授 (30288261)
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Keywords | 熱田神宮・熱田社 / 編年史料 / 古代 / 中世 / 神社 |
Research Abstract |
1.全体的な作業 (1)平成9年〜12年度にかけて採択された「古代・中世熱田社の編年史料年表(稿本)の作成」の完成版である史料集として取り組んできた本採択課題「古代・中世熱田社編年史料の作成」は、平成18年3月時点においておおよその史料蒐集を終えていた。そのため、今年度は校正作業に重点をおくこととし、神代から西暦1615年までの入力史料全編を、学生の協力によって6回にわたって校正を行った。 (2)『愛知県史』資料編9巻・11巻、その他関連史料を電子化した。 (3)編年史料全編を印刷、本研究を完成させた。 2.研究発表 (1)上記の成果の内、仁平2年(1152年)から建保6年(1218年)までの編年史料を『日本学研究』(金沢工業大学日本学研究所)9号(2006年)に掲載し、同10号(2007年)にその続きを掲載するための原稿化を進めた。次年度以降についても同様に公表を継続する予定でいる。 3.まとめ 本研究の一応の完成により、古代・中世熱田社史料の汎用化と研究の深化が図られ、さらに諸国一宮及び他の神社との比較研究に寄与できることを期待している。 昭和62年から熱田社の研究を始め、実に20年間におよぶ時間を費やしたが、その結果これまで厳密な史料批判が行われないままに利用された系図類また文書発給者の誤りを正し、熱田社の歴史や社領の構造究明にいささかなりとも貢献できたと考える。 残された課題も多い。「草薙剣」と「神剣」との関係についての口頭報告は行ったものの依然として未解決であり、蒐集した史料もあるが本報告所への採録は見送った。また熱田社の社会的機能に関わる史料の発掘がままならなかったが、これは今後の精査に期したい。
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Research Products
(1 results)