2004 Fiscal Year Annual Research Report
民俗芸能の上演を通じた地域文化の創出とその再編過程に関する現代民俗学的研究
Project/Area Number |
15520529
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Research Institution | KWANSEI GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
八木 康幸 関西学院大学, 文学部, 教授 (80122224)
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Keywords | フォークロリズム / 民俗芸能 / パブリック・セクター・フォークロア / 地域伝統芸能 / 北上みちのく芸能まつり / 和太鼓 / 地域文化 / 舞台化 |
Research Abstract |
本年度の研究では、(1)「北上みちのく芸能まつり」、(2)「地域伝統芸能全国フェスティバル」並びに同時開催の「地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会」、(3)「讃岐太鼓のつどい」、の三つの事例における民俗芸能の上演機会を対象として、ビデオ撮影を含む参与観察調査を実施した。また、(4)フォークロリズムとパブリック・セクター・フォークロアに関係する文献の収集と議論の整理を行った。 まず、平成16年8月に岩手県北上市で開催された「北上みちのく芸能まつり」の調査に関しては、おもに神楽と鬼剣舞を対象にして、参与観察・ビデオ撮影・関連資料の収集などを行った。次に、平成16年10月に茨城県水戸市で開催された「地域伝統芸能全国フェスティバル」および「地域伝統芸能による豊かなまちづくり大会」では、舞台化された演目のビデオ撮影を行うとともに、実施に関する主催者側の関係資料の収集を行った。また、平成17年2月に香川県丸亀市で開催された讃岐太鼓のつどいについては、創作太鼓というつくられた民俗芸能の上演機会を確認するとともに、主催者からの聴き取りを得ることができた。他方、本研究の分析枠組みの基礎をなすフォークロリズムの概念については、昨年度に引き続いて関係文献の収集を行い、とりわけパブリック・セクター・フォークロアに関わる既往研究成果に検討を加えることができた。 これらの研究成果の中間発表として、2004年12月22日、八木康幸「地域伝統芸能の10年-おまつり法の成果を考える-」(御影史学研究会第36回年会)と題する口頭発表を行った。
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