2003 Fiscal Year Annual Research Report
国際商取引紛争へのADRの利用可能性とその実効性確保に関する抵触法的研究
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15530036
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
中野 俊一郎 神戸大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30180326)
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Keywords | 国際仲裁 / 国際私法 / ADR |
Research Abstract |
2003年8月に新仲裁法が成立し、2004年3月1日から施行される運びとなったことから、本年度は、仲裁契約準拠法、仲裁可能性の準拠法、仲裁手続準拠法など、国際仲裁の規律をめぐる抵触法問題について、従来の議論を振り返るとともに、諸外国での規律方法を参照しながら、新仲裁法の解釈を検討する作業を行った。研究報告欄にあげたもののほか、2003年10月に日韓国際民訴法共同研究会にて「日本の新仲裁法について」、同9月に神戸大学CDAMSワークショップにて「国際私法的側面から見たLex Mercatoria-国際仲裁・国際私法・非国家法」というタイトルで報告を行った。また、いくつかの座談会に参加し(JCA50巻10号18頁、同11号2頁、判例タイムズ1135号140頁)、他分野の研究者や実務家と意見交換を行った。これらの作業の中で、仲裁合意の規律は、管轄の合意や準拠法選択の合意など、他の国際私法・国際民事訴訟法上の合意とパラレルに考えるべき点が多いことに気づかされたことから、目下、この三者を比較検討する作業を行っており、3月末に関西国際私法研究会、5月に国際私法学会において研究報告を行う予定である。また、2003年3月〜5月、米国においてAAA、CPRといったADR機関、及びいくつかのロースクールを訪問する機会を得て、民間ADR団体におけるADR振興への取り組みや大学におけるADR教育の一端を知ることができた。これについては、わが国における対応が極めて遅れているということもあって、なお幅広い調査研究を要するところであり、次年度以後、より力を入れて継続的に検討してゆきたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中野俊一郎: "国際仲裁と国際私法-立法論的視点から-"Journal of Arbitration Studies. Vol.12 No.2. 39-61 (2003)
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[Publications] 中野俊一郎: "改革の展望-国際商事仲裁をめぐる立法論的課題"国際商取引法学会年報. 第5号. 252-259 (2003)
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[Publications] 中野俊一郎: "「仲裁契約の準拠法」、「仲裁契約締結能力の準拠法」、「仲裁手続の準拠法」、「実体判断基準」"第3回アジア・オセアニア国際商事仲裁シンポジウム配布資料. 2号. 595-605, 608-614 (2003)