2004 Fiscal Year Annual Research Report
先進諸国の現代的政治変容をめぐる理論と現実との交錯
Project/Area Number |
15530088
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小野 耕二 名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (70126845)
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Keywords | 政治理論 / 比較政治 / 体制転換 / 先進民主主義諸国 / ドイツ政治 / 民主化 / 法整備支援 / 拒否権プレーヤー |
Research Abstract |
本研究課題の達成のため、アメリカ合衆国とドイツ連邦共和国とに、それぞれ3回にわたり赴きながら、先進諸国政治の比較政治学的研究のための研究会議出席や、ヒアリング調査・資料収集等を行った。それらの作業に加え、日本での図書購入や資料収集、研究会開催などの作業も行った上での、本研究の成果の概要は以下の通りである。 第1に、比較政治理論研究に関して言えば、アメリカ出張の機会を利用し、この領域における最先端の理論状況についての知見を深め、デューク大学のキッチェルト教授らとの討論も行った。その成果はまず、民主化理論における最新の理論状況を取りまとめた上で、アジア諸国政治の比較へのそれらの適用可能性を探った論文「比較政治学の新たな可能性-アジア諸国の政治をいかに比較するか-」として公表された。この分野では更に、「法整備支援の比較政治学的考察をめざして」と題する論文も公刊した。次に、本研究のテーマでもある「理論と実践との交錯」という観点から「実践的政治学の構築」をめざした論考「法科大学院の政治学には何が必要か」も公刊した。また、2003年秋には韓国で行われた国際会議に招待され、「比較の中の日本政治と韓国」と題する報告を行った。また2004年秋にはウズベキスタンで開催された、民主化に関する国際会議にも招待され、そこで「民主化の指標論」に関する英文報告も行った。このペーパーは、名古屋大学『法政論集』で公刊された。 第2に、先進諸国政治の現状分析に関しては、ドイツにおける政権交代に焦点を当て、「比較の中の現代ドイツ政治 序論」と題する研究論文を公刊した。現在それに引き続く論文執筆を行っているところである。なお、これらの作業の副次的成果として、この2年間に日本で開催された2回の国際会議で英語発表を行う機会を得た。
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Research Products
(5 results)