2005 Fiscal Year Annual Research Report
景気変動の把握および予測における確率的方法の応用に関する研究
Project/Area Number |
15530146
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
勝浦 正樹 名城大学, 経済学部, 教授 (70224467)
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Keywords | 景気変動 / 局面推移モデル / Stock-Watsonモデル / 2項回帰モデル |
Research Abstract |
昨年度までに景気変動に関する確率的方法、特にRegime Switching Model(RSM;局面推移モデル)について、通常の正規分布を利用したモデルでなく、t分布など頑健な分布を利用する効果について検討を加えてきた。本年度は、そうした結果を踏まえて、以下のような点について研究を行った。 1.実際の日本のデータを用いて、様々な条件でどのように結果が異なるのかを検討した。具体的には、用いる景気指標(インディケータ)として、景気動向指数(Diffusion Index ; DI)、景気総合指数(Composite Index ; CI)、累積DI、ロバスト化されたDIについて、それぞれ検討を行った。そのうちCIなどで、特に頑健な分布を利用する効果が明確になった。また、標本期間による違いに関しても、いろいろなパターンについて計算を行い、パフォーマンスがどのように異なるのかを検討したが、あまり一般的な傾向をつかむことはできなかった。 2.RSMの時変的な推移確率のモデルに関して、説明変数に先行指標を利用した推定を行った。その際、1と同様に様々な指標を利用して、どの指標で良好な結果のパフォーマンスが得られるのかを比較検討した。 3.RSM以外のモデルとして、2項回帰モデルを用いた推定も行った。過去の基準日付との対応などで、良好なパフォーマンスを示したが、RSMの方が、若干ではあるが、あてはまりがよかった。 4.理論的な面として、DIは0から100までの値に限定されるため、そうした指標にRSMを適用することは問題であるということが明らかになった。ただし、このような問題を指摘することができたものの、それに対して、どのような対処方法が考えられるのか、という点までは踏み込めなかった。この点は、今後の課題としたい。
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Research Products
(2 results)