2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530158
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井川 一宏 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (80031392)
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Keywords | 国際研究者交流 / 東アジアFTA / 日本の対外戦略 / 日韓FTA |
Research Abstract |
平成17年度は,日本のFTAとして重要と考えられる日韓FTA、日中FTAのシナリオについて,グローバルな国際関係の中での具体的な戦略的意義という視点から理論的に評価した。日本とアセアン諸国とのFTA、さらには東アジアFTAといった日本の他のFTAとの関係も明らかにしながら,日本のFTA戦略についてまとめた。 中国に関しては、客員教授として招待された機会を利用して(Lanzhou University (China) September 1-16,2005)、中国の内陸部を視察し、日中FTAのための実態把握が経験でき、中国の統治・官僚システムについて垣間見ることができ、関連する論文をまとめている(研究成果参照)。 韓国でのFTA関連のコンファレンス(6th World Knowledge Forum、October 11^<th>,2005 (in Korea))で研究成果を報告した。タイトルは"Renminbi revaluation and thereafter : US-China trade imbalances after Renminbi appreciation",および、"Are There Any Miracles in the Asian Economic Outlook?"である。 また神戸大学においてもFTAコンファレンスを開催(7月22日、鄭仁教教授(仁荷大学校:韓国)と金奉吉教授(富山大学)を招待)して、FTA評価を行った。神戸大学の外国人客員ポストを使って、趙炳澤教授(漢陽大学校:韓国)と日韓FTAの共同研究を行い、成果は書物として出版される(研究成果参照)。その内容は次のとおりである。(1)日本の対外政策のスタンスの変化を明らかにした。(2)日韓FTAにおける日本と韓国の間の特有の問題を新しい貿易論を使って明らかにした。(3)東アジアの金融協力がアジア通貨危機の前後でどのように変化したかを明らかにした。(4)東アジアの経済統合の可能性と日本の戦略を検討した。
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Research Products
(4 results)