2004 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーションと地域経済統合の補完緊張関係に関する研究
Project/Area Number |
15530182
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
安藤 研一 静岡大学, 人文学部, 助教授 (40232095)
|
Keywords | 地域経済統合 / 欧州連合 / European Union (EU) / 直接投資 / 多国籍企業 / グローバリゼーション |
Research Abstract |
本年度の研究は,2004年5月1日に中東欧諸国がEUに新規加盟した事態を受け,そのことが多国籍企業のグローバルな展開,戦略にどのような影響を持つものであることを実証的に分析するとともに,その背景となる地域経済統合の原理的意義を検討することに注力した. 前者のEU拡大と多国籍企業の関係については,8月までに中東欧進出日系企業へのインタビュー調査,在日投資誘致機関への資料提供を依頼し,9月には2週間にわたりハンガリー,チェコ,ポーランド,イギリスへ日系企業,JETRO,各国投資誘致機関への訪問調査を行った.なお,イギリスでは同様の研究テーマを扱っているロンドン大学のJanne博士と意見交換,共同研究についての話し合った.なお,平成17年度には同博士の短期招聘フェローシップを日本学術振興会から受けることとなった.現在は,そうした成果をデータ・ベース化しながら,成果発表の準備を進めている. 後者の地域経済統合の原理的研究は,本研究者の積年の研究実績を基盤に,東京大学社会科学研究所の欧州研究会におけるワークショップなどで報告を行い,具体的成果としては裏面の著書にあるものを発表した.なお,この著書は8人の研究者による共著であるが,本研究者は,第6章「EU,国民国家を超える制度の政治経済学」(159-196頁)を担当している.この成果が認められ,次年度から東京大学社会科学研究所が展開を予定しているプロジェクト研究「「地域主義を比較する-東アジアへの提言にむけて-」(中村民雄代表)の客員研究員となることが予定されている.次年度は,本科研最終年度としてこれまでの成果を踏まえながら,最終的な成果を単著のかたちで発表する予定である.
|
Research Products
(1 results)