2004 Fiscal Year Annual Research Report
中央アジア移行経済における移行政策、国際協力、それらの政策評価:モンゴルのケース
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15530187
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
上野 宏 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (10324906)
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Keywords | 移行経済 / モンゴル / 移行政策 / 政策評価 / 発展途上国 / 体制移行 / 国際開発援助 / 構造調整 |
Research Abstract |
1.本年度の研究では、二つの柱を設定した。第1はモンゴル政府による移行政策の実績把握と、その結果としての経済パフォーマンスの実績把握である。第2は国際機関によるモンゴル国への移行政策支援の実績を把握することである。 2.第1については、2004年9月にモンゴルへ出張し、資料収集と政府役人へのインタビューを行った。予定していた資料(i.選挙公約、ii.4ヵ年アクション・プログラム、iii.3ヵ年財政フレームワーク、iv.予算書に付随する経済フレームワーク、v.国際援助機関との政策合意文書、vi.毎年開催されることとなった支援国会合へのモンゴル政府提出文書、等)の大部分は入手したが、一部最新の文書は入手できなかった。又、経済パーフォーマンス実績についてもかなりのデータを収集した。本年度計画で設定した研究課題3点の結果は、インタービュー結果と入手資料から暫定的に判断すると以下である。(i)モンゴルの移行パフォーマンス実績は、移行政策の意図を半分以上は達成している;(ii)金融・銀行セクターはやはり弱体であるが、民営化のお蔭で以前より改善してきている;但し民営化後の中央銀行による監督が不十分;(iii-a)地方行政区(アイマクとソム)での経済はやはり未だ下降線にあり、回復の兆しは明確には見られない;(iii-b)牧畜業は一つとしてみることが難しく、大規模牧畜家族は発展しており、小規模牧畜家族は停滞か貧困化しており、都市近郊では乳業が発展しており、全体として特に地方では牧畜インフラ(水源、獣医サービス、屠殺場、衛生処理施設、等)が不足している。 3.第2については、2004年12月-2005年1月に世界銀行・IMFを訪問し、モンゴルに対する移行支援政策に関する資料を入手してきたが、インタビューはできなかった。又、2004年9月のモンゴル調査の際、アジア開発銀行モンゴル事務所を訪問し、アジア開発銀行のモンゴル支援政策に関する資料を入手してきた。 次年度は最終年度であるので、(a)上記資料の欠損部分を入手し、;(b)それらと今までの資料を基に、モンゴル国の移行諸政策と、国際協力機関の移行支援政策とを、それらの実績と比較することにより、評価を行う。
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Research Products
(3 results)