2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530188
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
塩原 俊彦 高知大学, 人文学部, 助教授 (60325397)
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Keywords | ロシア / 権力 / 経済 / 行政改革 / 企業統治 / マスメディア / レント / 地方 |
Research Abstract |
ロシアの「権力構造」を分析するに際し、まず「権力」を分析するための方法論についてまとめた。そのうえで、「権力関係」が錯綜としているいくつかの局面について、その実態を詳しく分析した。第一に、グルーバリゼーションの一環として生じている「行政改革」をめぐるマクロレベルにおける分析を行った。ついで、ミクロレベルにおいて、「企業統治」にかかわる問題を考察した。いずれも、「権力関係」を分析するための準備作業ということになる。ついで、「マスメディアと「権力関係」」について、分析した。第四の権力ともよばれるマスメディアがロシアにおいて、他の権力とどうかかわっているかについて考察したことになる。 さらに、軍産複合体の現状分析を行い、「権力関係」を考えるための準備を行った。軍産複合体は国防省や経済発展貿易省にかかわるだけでなく、武器輸出を通じて、国際的な「権力関係」とも密接に関係している。こうした組織の分析は権力問題を考えるうえで、きわめて重要である。「ロシアのレントと課税をめぐる諸問題」では、レントと課税にかかわる「権力関係」について分析するための視角を得た。最後に、クラスノヤルスク地方における知事選において、「権力関係」がどのように作用していたのかについて分析した。 付論として、各国別の行政改革の動向をまとめた。さらに、拙著『現代ロシアの経済構造』(慶應義塾大学出版会、2004年、北海道大学から学術博士号取得)をつけた。本研究の成果の一部を公刊したものだからである。 以上の分析を通じて、ロシアにおける「権力構造」のいったんを明らかにできたと考えている。
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Research Products
(3 results)