2005 Fiscal Year Annual Research Report
グローバリゼーション進行下における地域の競争力と産業政策の関係
Project/Area Number |
15530200
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Research Institution | Hyogo University |
Principal Investigator |
田端 和彦 兵庫大学, 経済情報学部, 助教授 (70260669)
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Keywords | 地域イノベーションシステム / 産業支援機関 / 産業政策 / クラスター / リスボンストラテジー |
Research Abstract |
(1)日本国内における産業支援機関によるイノベーション 日本のイノベーションシステムの現状を探るために、国内の産業支援機関に対する平成16年度に実施したアンケート調査結果の解析を行った。地域に立地する産業支援機関が地域イノベーションシステムを形成する要素になるという仮説に基づく。その結果、産業支援の方向が「提供」から『仲介」そして「創出」へと変化しつつあることなどを明らかにした。 (2)地域政策への波及 イノベーションが地域政策としてどのように繁栄しているのか。3つの方向から明らかにした。 一つは先進的な事例として日本よりも7〜10年近く早く、クラスター理論やRIS(地域イノベーションシステム)に基づく産業政策を導入していた欧州の政策について学ぶことである。現地調査を行ったドイツのアーヘンでは、ハイテクと地場産業とを切り分けての産業支援を10年程前から行っている。また出席したEuropean Business SummitはEUのバローゾ委員長のほか、欧州委員会の産業、科学技術政策の委員の出席があり、2005年に改定されたリスボンストラテジーの再確認とともに、教育も主要な産業政策であるなど、大学など教育機関の役割(競争と連携)の議論も盛んであった。 第二に、地方自治体の産業政策を探るために、全国の基礎的自治体を対象としたアンケート調査を実施した。この中では、競争力をどの程度重視するのか、また競争力向上に製作はどの程度寄与するのかを定性的に分析するための項目が含まれている。 第三に、産業政策を中央、地方関係の政策事例として捉え、地方分権に関する課題についての検証を行った。
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Research Products
(3 results)