2004 Fiscal Year Annual Research Report
鉄道時代における英国土地貴族の所領経営・家産管理と企業者活動に関する研究
Project/Area Number |
15530236
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
阿知羅 隆雄 滋賀大学, 経済学部, 教授 (50212527)
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Keywords | 英国土地貴族 / デヴォンシア公爵 / 地主企業家(Landed Entrepreneur) / 株式・債券保有貴族への転身 / Barrow-in-Furness / Devonshire Collection |
Research Abstract |
(1)研究の目的は、英国屈指の伝統的な土地貴族デヴォンシア公爵が、ランカシア最北端の新興工業都市バロウ・イン・ファーニスを舞台に展開した地主企業家(landed Entrepreneur)ともいうべき企業者活動に関する史資料の収集とその分析にある。 (2)資料収集に関しては、平成17年2月18日から24日に渡英し、昨年に引き続き、カンブリア公文書館(Cumbria Public Record Office, Barrow-in-Furness, Cumbria, LA141XW)において地方議会資料(手書きの議事録)の一部を収集した。しかし、Chatsworth House (Bakewell, Derbyshire, DE41PP.UK.)にDevonshire Collectionとして所蔵される史資料に関しては、当初計画では収集予定であったが、開館期間等の都合により入手できなかった。 (3)収集した資料は1889年から1894年までの自治都市Barrow-in-Furnessの市議会議事録である。これにより昨年収集した1867年の設立から1894年に至る現存する手書き市会議会議事録(本文計2548頁、差し込み資料多数)のすべてを入手した。本年度は主としてこの議事録の内容に関する詳細な目録作りを行った。地方議会関係では、他に市議会関連新聞記事(1887-1896年)、地方政治風刺画(1886-9年)等の目録も作成した。 (4)また、今回収集するのを断念せざるを得なかったDevonshire Collection関連資料に関しては、デヴォンシア公爵家の「土地貴族」から「株式・債券保有貴族」への転身に関わる資料を整理し、目録化した。
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