2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530238
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
加藤 房雄 広島大学, 経済学部, 教授 (90104869)
|
Keywords | ドイツ史 / ベルリン圏 / 都市化 / 農村社会 / 土地所有 / 近代社会 / ブランデンブルク / ユンカー |
Research Abstract |
「ドイツ・ベルリン圏における都市化と農村社会の相関」に関する研究経過と成果は、およそ以下のとおりである。(1)図書整備については、とりわけ「ベルリン圏の都市近郊農村史の諸問題」に注目して、シラーの大土地所有史研究やライフの貴族史論あるいはハーゲンのブランデンブルク・ユンカー史研究などの新刊書の収集と整理に努めた。(2)図書館調査は、計画どおり、ベルリン国立図書館・ベルリン自由大学図書館そしてベルリン・フンボルト大学図書館を中心に行った。現在準備中の著書『ドイツ土地所有と近代社会-「都市史と農村史のあいだ」研究序説』を仕上げるための最終的な文献検索と収集を行い、シュタール、クラーマー、ブリクレ、マイアーそしてアーベルなどなどの基礎資料を参看して、万遺漏なきに努めた。(3)研究成果としては、上述の書物の完成に没頭して、研究成果公開促進費の交付を申請した。 『ドイツ土地所有と近代社会』は、平成2年度刊の著書『ドイツ世襲財産と帝国主義-プロイセン農業・土地問題の史的考察』以降10年有余の間、積み重ねてきた成果の一つの集成である。ワールドワイドな研究史を鳥瞰する緒論を冒頭に配した同書は、前編ドイツ大土地所有の歴史的役割、そして、後編ドイツ都市農村連続体の歴史的個性、の二編構成をとっている。 本書出版後には、「都市化と農村社会の相関」のテーマを、よりいっそう深めて追求するために、ベルリン圏のみならず、南ドイツにも止目して、「ドイツ都市化の諸類型と南北比較」の実証的研究に進む予定である。
|
Research Products
(1 results)