2005 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本における恐慌情報の発信・受容過程の歴史的研究
Project/Area Number |
15530250
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Research Institution | Mitsui Bunko |
Principal Investigator |
吉川 容 (財)三井文庫, 研究室, 主任研究員 (20201460)
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Keywords | 近代日本 / 恐慌 / 新聞 / 情報史 / 経済情報 |
Research Abstract |
1.新聞記事データベースの作成 近代日本において発生した諸経済恐慌に際する恐慌関連情報の浸透状況について,地域的偏差ならびに時代による変遷を分析するため,関連する新聞記事の掲載回数・分量・見出しの内容・掲載面・情報伝達の速度等を入力したデータベースの作成作業を引きつづき進めた.今年度は,1890年恐慌・日清戦後恐慌・日露戦後恐慌について「中外商業新報」と「時事新報」を対象として,また反動恐慌については「中外商業新報」を対象として記事データベースの作成を進めた.1927年金融恐慌については,全国紙35紙を対象として作成した記事データベースに対して,記事内容を比較検討するためのキーワードの設定を進めた.記事データベースと連動する新聞記事画像データベース試作のため,新聞記事のデジタル画像化をおこなった. 2.情報受容過程の事例分析 恐慌情報の浸透状況と受容過程のミクロ分析作業の一環として,三井物産会社「日誌」のテキストデータ化を引きつづき進めた.「日誌」で確認された三井物産会社における恐慌関連情報の受容ならびに発信状況についてのデータベースを作成した. 経済・経営の専門家以外の一般民衆レベルにおける恐慌情報の浸透状況と受容過程を検討する素材収集のために,兵庫県県政資料室,神戸市文書館,京都府立総合資料館,柏崎市立図書館,新潟県立文書館,国立国会図書館において所蔵史料・雑誌・文献の調査をおこなった.
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