2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530271
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
並木 伸晃 立教大学, 経済学部, 教授 (70303104)
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Keywords | 再生戦略 / リストラ / 日本企業 |
Research Abstract |
この研究の目的は、日本製造企業に適する企業再生戦略を見出し、検証することである。そのために日本企業の外部環境、特に雇用、社会環境が似ているドイツと韓国企業の再生戦略も研究する。また、同時に、過去の研究が多い米国企業の再生戦略も検討する。 今年度は、前年度から始めたデータ(有価証券報告書、アニュアル・レポート、広報記事、新聞記事等)の収集、分析をし、Turnaround理論(概念モデル)の構築に努めた。 また、現在進行中の研究課題は、日本の企業がどの様なステップで、ターンアラウンドしようとするかである。米国企業は、業績不振に陥ると、コスト(例:営業費、人件費、利子等)削減、Assets(資産-例:建物、土地、工場、在庫等)等をリストラしてから、利益を増やし、成長・拡大モードに入る。その様なTurnaroundステップをふむ企業がより多く再生に成功するといわれている。しかし、日本企業は、その経営理念上、解雇等のコスト削減、または、資産削減はとりにくい。それで、業績不振に陥ると、新規事業参入等の拡大戦略をとり、それと同時に、小規模だがSelectiveなリストラを行う。その様な再生のためのステップをとる日本企業が多い。どの様な拡大、また、リストラ方法が再生につながるかを検証している。来年度に完成、発表する予定である。 現在進行中のもう一つのプロジェクトは、上記の様に業績不振に陥り、拡大戦略をとり、それに失敗して、さらに深刻な業績不振に陥った日本企業のTurnaround戦略である。(米国での研究の多くは、余り深刻では無い業績不振に陥った企業の再生戦略の研究が多く、深刻な不振に陥った企業の研究は比較的少ない。)
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