2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15530280
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
松岡 憲司 龍谷大学, 経済学部, 教授 (40141668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中久保 邦夫 姫路獨協大学, 経済情報学部, 教授 (80164151)
野方 宏 静岡大学, 人文学部, 教授 (70094521)
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Keywords | 再生可能エネルギー / 風力発電 / 技術革新能力 / 経路依存性 / 技術的蓄積 / 共同研究 / イノベーション / 企業規模 |
Research Abstract |
本年度の研究成果は大きく二つある。ひとつは戦前期からの日本における風力発電技術開発に関する研究である。もうひとつは小型風力発電機産業に関する研究である。 第一の戦前期からの風力発電技術開発については、国の科学技術政策との関連で検討した。ヨーロッパにおける先行研究では、風力発電技術開発について、国家や大学によって主導されるトップダウン方式と、地縁技術にもとづくボトムアップ方式に分け、後者がより高い成果をあげたことを明らかにしている。戦前期のわが国における風力技術開発は、この両方の側面があった。今年度は、明治以来の科学技術政策を展望し、科学技術政策の中に大陸科学院の位置づけ、その中で行われていた風力発電技術開発の意味を考察した。その成果は、2005年5月に浜松で開催された国際会議(WCWRF)と2006年2月-3月にアテネで開催されたヨーロッパ風力エネルギー会議(EWEC2006)において発表した。 第二の小型風力発電機メーカーに関する研究では、各メーカーにおける技術開発について実態調査を実施した。小型風力発電機産業の全体像をまとめた資料はない。そこで小型風力発電機産業の全体をとらえるため、新聞や学会報告などを通じ対象企業を選び、インタビュー調査を実施した。調査したのは33社である。地域は北海道から福岡までの全国に散らばっている。 本調査では各社が製造している風力発電機の種類や大きさ、価格などを調べた。ついで開発開始年、開発に要した期間、風車をはじめる前の主要業務、得意分野を尋ねた。そして他の研究機関や同業者との協同研究の有無を調査し、共同研究はどのような分野で行われているかも調査した。また主要部品の調達方法や企業の概要について調査した。この結果は報告書に掲載すると同時に風力エネルギー関係のセミナーや学会で報告する予定である。
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Research Products
(3 results)