2005 Fiscal Year Annual Research Report
公共交通機関の整備と都市再生効果の相関に関する実証研究
Project/Area Number |
15530290
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
土居 靖範 立命館大学, 経営学部, 教授 (10124083)
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Keywords | 公共交通機関 / 都市再生 / LRT(新型路面電車) / 中心市街地活性化 / ユニバーサリゼーション / TDM政策 / まちの賑わい / バリアフリー |
Research Abstract |
今年度の研究実績として、まず第1にJR富山港線のライトレール化調査のまとめがある。1昨年来現地調査を重ねてきたが、その成果を『立命館経営学』に掲載した。2006年2月28日にJRはこの線を廃止した。4月29日から第3セクター富山ライトレール株式会社が経営するLRT(Light Rail Transit Systems/新型路面電車)として新出発することになる。日本で最初の本格的なLRT運行が、果たしてクルマ社会で中心市街地空洞化が顕著な富山市の都市再生の起爆剤となるかが、大いに注目される。 第2に、昨年の韓国ソウル市の現地調査に続き、今年度もバス交通改革を現地調査し、まとめた(「ソウル交通改革の進展と評価・課題」『韓国ソウル交通視察報告集』京交運(交通運輸労働組合京都地方協議会)2006年2月刊)。人口1000万人を超える大都市で高架都市高速道路を撤去し、地表道路も削減し、その中央に10月から清渓川が復元したが、都心再生に大きな効果があったことを確認した。ソウル市はこうした都心交通体系の改編をバス、地下鉄および駐車場改革で実施した。8月に国立ソウル市政開発研究院を訪問し、今回のバス改革実施で中心的役割を果たした大衆交通研究団団長金敬〓博士から「ソウルにおけるバス交通体系の改編」についてプレゼンテーションを受け、意見交換と現地視察をした。この改革は現在進行中で、まだまだ完成したものではないが、公共交通機関の整備と都市再生効果の相関に関する研究を深める上で大きな材料となった。 中央走行専用バスレーン実施とLRT導入の、それぞれの公共交通機関が具体的にどれだけ都市再生に寄与するか、効果測定と評価が今後の研究課題と考える。
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Research Products
(4 results)
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[Book] 交通論を学ぶ2006
Author(s)
土居靖範, 柴田悦子, 森田優己, 飴野仁子
Total Pages
251
Publisher
法律文化社
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より