2004 Fiscal Year Annual Research Report
モータリゼーションによる都市変貌がもたらした高齢者の生活実態についての研究
Project/Area Number |
15530313
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
杉田 聡 国立大学法人帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (00171158)
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Keywords | 高齢者 / 買物 / モータリゼーシーヨン / 大店立地法 / 高齢(化)社会 / 商店街 / 公共交通 / 都市計画 |
Research Abstract |
昨年度は、(一昨年度後半期を含め)全国16都市の調査を行い、そのうち比較可能な6都市(宮崎県宮崎市、群馬県渋川市・松井田町、北海道伊達市・上砂川町・帯広市)について、1780人を対象に予備的なアンケート調査を実施した。 04年8月1日付けでアンケート調査表を発送し、同20日までに回収し、その後11月までに必要な入力作業を行い、それ以降に分析作業を行った。その結果は驚くべきもので、5割に達する高齢者が、日々の買物においてなんらかの意味で苦労を訴えている。周辺の小売店・スーパーは衰退し、遠距離の大規模店まで通わなければならない高齢者は多い。無事に大規模店に着いても、そこでの苦労も大きい。 この事態は、来るべき「高齢社会」へ向け、今後の都市計画・公共交通の整備がいかに重要であるかを強く示している。暫定的な結果内容は、月刊誌『世界』(岩波書店)に近々公表予定である(=依頼原稿。原稿は2月に送付ずみ)。 以上の予備調査を踏まえて、今年度は、全国の一人暮らしおよび「高齢者世帯」に属する高齢者を母集団として、層化多段抽出法によるアンケート調査を実施するが(対象地は全国12都市3000人、人口構成に従って市部7、町部3、村部2)、そのために04年度3月末までに、市部2、町部2の選挙管理委員会に赴き、確率比例抽出法によって対象者の抽出作業を行った。今後、4-6月に他対象地ですべての標本抽出作業を終え、7月以降に調査票を発送する予定である。
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Research Products
(1 results)